今年はこうなる2021年ヒロの大予想|バンクーバー在住の人気ブロガー岡本裕明

今年はこうなる2021年ヒロの大予想|バンクーバー在住の人気ブロガー岡本裕明

 年初に出る各種大予想でだれも予測しなかったのはコロナ。元祖「びっくり予想」のバイロンウィーン氏ですら「中国でウィルスが発生した時にこれほどになるとは予想だにしなかった」と述べている。それ位2020年は人類の歴史に残る衝撃の年だった。では、私がトルジャ20年1月号で公開したびっくり大予想はどうだったかと言えば、もちろんコロナは想定外だが、6割ぐらい合っていたようだ。

ストライクに入ったのが「トランプ大統領は再選されない」、狙いとして正しかったのが「安倍首相の賞味期限」、全然外したのがもちろん「オリンピック、金の数は期待を裏切る」だった。これは今年、内容を見直して再登場。さて、2021年、どうなることやら。

1.コロナは春先までに克服の道筋

 世界を震撼させたコロナはワクチンの効果と免疫の壁、更には遺伝子学的に変異できなくなったコロナウィルスが自滅する。人間の生存力、生命力、そして免疫力はコロナでより強く、強靭なものとなり、人間の勝利となる、という希望的観測を年初ぐらいははったりでもいいから言ってみたい。

2.バイデン大統領、国策に苦慮

 バイデン氏は民主党内部の進歩派や支持者の様々な声をなるべく受け入れ表層を作ろう八方美人型体制となり、どの政策もまともに機能しない。さらに、コロナからの回復期待で現実社会に引き戻され、失業や社会不和、国が割れ、統一感が取れなくなる。アメリカドルは大きく売られ、アメリカ経済に再度危機感が生じる。

3.菅総理、継投せず

 何度となく囁かれた解散もそのタイミングを逸し、秋の総裁選では支持率の低下を受け、熟考の末、首相を降りる。自民党は不祥事も多く、一枚岩になれず、分裂の危機を迎えるが、野党も遠吠えのままで進歩せず。表面的な構図は変わらないが、政治の構造破壊が起きて大幅な刷新がなされる。

4.株価は大幅調整へ

 ダウ3万ドルを含め、アメリカの株価はロビンフッドバブルだと気が付く。IT関連からは社会構造を変えるほどの新製品が出ず、フェイスブックはSNS乱立の中で分社化バトルもあり、凋落となる。個人投資家の助成金相場は1929年の大暴落をほうふつとさせる個人の敗北が待ち構えている。

5.カナダは景気の足元がしっかり。不動産はもっと上がる

 アメリカがダメでもカナダはアメリカのおこぼれをうまく拾いこみ、しっかりした経済回復となる。アメリカ向け原油や資源も好調、史上最高水準の移民者数が引き起こす住宅市場のブーム継続で中間価格層の不動産に強い需要。高齢化社会でシニア向けビジネスも大きく開花する。

6.日本はアメリカと中国の間に挟まれ、方向感を失う

 アメリカ頼みの日本はそのはっきりしないアメリカの対日外交政策にイライラする。中国は習近平氏の訪日を画策し、すり寄る姿勢を見せ、日本国内では保守派とリベラル派だけではなく、中国ビジネスで受益しているグループとそうではない派で大激論となる。中国はそんな日本の世論を実は裏で操るが当の日本人は全く気が付かず。

7.「鬼滅の刃」と「嵐」のロストで若者のトレンドが形成されず

 ジャニーズとファン層という集団マーケティングはすたれ、個人主義が更に強まる。鬼滅の刃のヒットも大きすぎてその反動で方向感を失う。その結果、若者は今以上にばらばらとなり、トレンドが形成されなくなる。

8.温暖化対策にESGという新しい尺度

 2030年代の電気自動車、50年の排出ガス実質ゼロ化という明白な目標ができて国民が大変革にようやく目覚める。台風など天変地異が多い日本だからこそ世界で最先端を行くべきなのがESGだろう。環境、社会、ガバナンスを通じた持続可能社会は日本のコンパクトシティ化の本格的第一歩を踏み出すのか?

9.ZOOMに疲れて人々は人間社会を再発見する

 オンライン飲み会は楽しくない。何故なら隣に座る彼、彼女の会話以上のときめきが生まれないからだ。だけど、大宴会のバカ飲みはもう卒業、仲の良い少人数で強い関係でいたことをしっかり噛みしめてオフ会、いや、リアル社会を楽しむ。「ようこそお帰りなさい、現実社会へ」となる。

10.オリンピック、開催されれば日本はメダルラッシュで過去最高へ

 昨年はこのトピで「日本チームはムードが左右」と記した。21年、オリンピックが本当に開催されればコロナからの回復を象徴するオリンピック史上に残る大会になることは確実。その大舞台はお祭り的なノリが日本人のメンタリティをさらに引き上げ、過去最高だったリオの41メダルを大きく超える数をさらっていく。

まとめ

 2021年はあらゆる意味で変革の年となる。アメリカも日本もトップが変わり、ポストコロナもある。社会はAIにIT、VRにARで人間とデジタルの融合がより進み、去年の常識は今年の非常識になる。そんなに変わらないのは食べ物の種類ぐらいかもしれないが、個人的に最大の疑問はフードデリバリービジネスは社会に定着するか、という点。私は流行らない方に賭けている。コロナ後は元のようにはならないと多くの専門家が述べているが、どうなるかと予想した人はいない。この10大予想は社会のトレンドという意味で熟考した結果、皆さんとシェアしたかった内容。さて、これをお読みの皆様はどう思うか、1年後を楽しみにしよう。