蔵元酒脳会談|東北の小さな酒蔵の復興にかける熱い想い

 新型コロナウイルスは日本だけではなく世界を席巻しています。日本はまだ世界と比べると死亡者が少ないですが、いったん感染が落ち着いた後、第二波ではありませんが、8月現在で多くのPCR検査陽性確認者が連日出ています。

 そんな中で、日本酒の蔵元が日本を元気にできないか、何か行動起こそうと立ち上がりました。コロナが流行し始めた3月から、全国の蔵元もステイホームがはじまりました。これまでは、3月といえば新酒が出来上がり、酒造りも落ち着くので、多くの蔵元が自分のお酒を持ってお客様をまわり始める時期でした。蔵から飛び出し、自分の今年のお酒の評価をたくさんの方々に聞いて回るのです。しかし、今年はそれが全くできません。蔵元も蔵に閉じこもらざるを得なく、そんな中で不安やあせりが積み重なります。

 そこで、蔵元は蔵元同士で話をしていこう、ということで、ZOOMを使った「蔵元酒脳会談」と名付けたネット飲み会を毎週日曜日の夜に開催し始めました。最初は少しだけでしたが、蔵元のネットワークは広がり、次第に参加してくれる蔵元が増えてきました。最初はコロナの不安やあせり、これからどうなるのか、そういったネガティブな話が多かったのですが、コロナ後の世界を考えなければいけない、というポジティブな話の中から、今蔵元が出来ることは何か、蔵元の力で何か行動をおこせないかという話になりました。丁度そんな話が出た時期に、歌手の星野源さんが「うちで踊ろう」を発表しました。これは替え歌などをしてください、と推奨してくれてある意味著作権をフリーにして様々な方々が替え歌や踊りをユーチューブにアップし始めました。

 蔵元でも山形県の「山形正宗」の水戸部社長が替え歌を考えて「うちで飲もうよ」と題してユーチューブに発表して話題を呼んでいました。この「うちで飲もうよ」を全国の蔵元で歌ったらどうだろう、という話になり、水戸部社長の連絡をして相談したら、「是非やりたい」ということになり、全国の蔵元有志で「うちで飲もうよ」を謳い、ユーチューブにアップする事にしました。その映像はこちらです( https://www.youtube.com/watch?v=s3ihbpgqgd4)。この映像を見てくれたたくさんの日本酒ファンの皆さんから多くのはげましの言葉をいただきました。また、日本酒の蔵のおかげで元気になれた、とこちらもうれしくなるようなコメントもいただきました。

 日本酒は人々の心を癒し、明日への活力をつくりだす、日本の伝統あるお酒です。全国の蔵元有志で立ち上がるその姿を見せることで、コロナに苦しむ日本人、そして世界の人々を元気にすることが出来たことはとてもうれしく思います。蔵元だから出来る事、蔵元にしかできない事。まだまだたくさんやることがあると感じました。

オンタリオ取扱い代理店:
Ozawa Canada Inc

現在トロントで楽しめる南部美人のお酒は、「南部美人純米吟醸」とJALのファーストクラスで機内酒としても採用されている、「南部美人純米大吟醸」の二種。数多くの日本食レストランで賞味することが可能。

南部美人 / http://www.nanbubijin.co.jp