David Suzuki(デイビッド・スズキ)|ブリティッシュコロンビア・ピープル

毎週お届けするブリティッシュコロンビア州出身の著名人のコーナー。今週はカナダで日本人といえば必ず名前があがる生物学者のデイビッド・スズキです。

デイビッドは1936年3月24日、ブリティッシュコロンビア州バンクーバーで、日系3世として誕生しました。両親共に日本人で、クリーニング店を営む家庭に育ちました。第二次世界大戦が始まって2年後、全財産を没収された上に、強制収容所に入れられるなど、壮絶な幼少期を過ごしました。収容所には学校が無かったため、森の探索や野生動物の観察などをして過ごしていたデイビットは、この頃から生物や動物に大変な興味を持ち始めました。

戦後、家族でオンタリオ州に引っ越し、そこでもデイビットは昆虫採集や動物の観察などに明け暮れ、オンタリオ州ロンドンにある高校を卒業後、アメリカの大学で動物学と学び、さらには動物学の博士号まで取得しました。

1979年にはカナダのCBCテレビ番組”The nature of things”がスタートし、世界中で放送される人気番組となりました。このテレビ番組をきっかけに、デイビット・スズキの名は世界中に知れ渡ることとなりました。2004年にCBCが行った「最も偉大なカナダ人」では第5位、現存するカナダ人では第1位という結果になりました。
その後も数々の名誉ある賞を受賞し、中でも第二のノーベル賞にあたる、”Right Livelihood Award”という国際的な賞を受賞しました。

現在はブリティッシュコロンビア大学の名誉教授として活動し、さらには現在でも講演活動など精力的に活動しているデイビッド。娘であるセヴァン・カリス=スズキも環境問題の活動家として活動しています。83歳という高齢ながら生涯環境問題に取り組む姿は、日本人としてとても誇らしい存在であること間違いなしです。