【COVID-19カナダニュース】購入商品はしっかり拭くこと! アルバータ州食肉包装工場で新型コロナ感染拡大

【COVID-19カナダニュース】購入商品はしっかり拭くこと! アルバータ州食肉包装工場で新型コロナ感染拡大

食料品や購入品は冷蔵庫や棚にしまう前に表面や商品をしっかりと拭くことが感染予防対策!

先日、カナダ・アルバータ州のハイリバーにあるカーギル食肉包装工場で働く労働者のうち、38名が新型コロナウイルスに感染したと発表された。

同州の食肉包装工場の労働者でウイルスの感染が確認されたのは、ブルックスのJBS社で10名とロッキービュー郡のハーモニービーフ社の1名に加えて今回のカーギル社で3番目となる。

しかしさらにそこからニュースが発展!

報道では、先週金曜の時点で358件のウイルス感染確認数がカーギル社でのアウトブレイクに関連していると判明。これは州の感染確認件数の15%をも占める結果だという。

これに対して州の主に食糧系産業の労働者をサポートする「The United Food & Commercial Workers Union Local 401」のヘッセ会長は、38名の感染者が確認された時点で最低2週間は、これらの工場を一時閉鎖し労働者を自宅に帰して自己隔離させるべきであると直接取り合ったという。しかしながら、カーギル社は工場の稼働量を減らすなどの対応をしたものの、どの工場からも閉鎖については断られたことを明かし、もしかしたら感染者数を抑えられたかもしれないと述べた。

一方カーギル社の代表は、州の保健当局や社の安全管理者らから指示を受けながら安全に工場の稼働ができないなどの原因で必要になれば工場の閉鎖も考えていたとし、現在は保健当局の協力のもと工場前にテントを張り、労働者の感染のスクリーニングを強化するなどの措置が取られているとした。

ヘッセ会長によるとカーギル食肉包装工場は先週千人の労働者が解雇され500人がシフトなしの状況であるというが、一方で工場は解雇の件を否認しており、労働者は健康で働くことができればシフトの入れ替えなどをして良いことになっていると述べている。

工場で包装された食べ物自体にはリスクはないと強調

また、同州の最高医務責任者やカーギル社は揃って工場で包装された食べ物自体には、リスクはないと強調している。これらの食肉包装工場は、国の約4分の3の牛肉生産量を占めており、カーギル工場だけでも国内のマクドナルドへ3分の1以上の牛肉供給が行われている。

現在北米数十か所の食肉包装工場が新型コロナウイルスによって一時閉鎖を余儀なくしているが、JBS社代表は、食糧供給は大変重要な社会基盤の産業であり、我々工場は国のために稼働し続けるという義務があると述べた。

しかし、感染がさらに拡大することで労働者不足が加速し、牛肉生産業に悪影響をもたらすという懸念もある。また、ヘッセ会長は工場が元々労働者同士が接近して働くようになっているため、物理的な距離を保つことが難しいことや、さらに工場内の混み合った廊下やロッカー室、食堂などについても懸念を表した。その上で、人々には自宅待機をするようにと言いながら、なぜ食糧系包装工場やスーパーには誰でも自由に立ち入りを許すのだろうかと現在の状況の矛盾を述べている。

カーギル社は、現時点では国内の牛肉は供給の心配は必要ないとし、工場の稼働をし続けるというプレッシャーがかかっても安全を無視した危険な状態で稼働することはないと断言。他方で、アルバータ州の野党は州政府に対しカーギル社の一時閉鎖を呼びかけるべきであると述べているが、これに対してカーギル社は特に声明を出していない。