カナダ4月のCOVID-19 ニュースハイライト

カナダ4月のCOVID-19 ニュースハイライト

2回目の「Ontario Small Business Support Grant」を1回目と同額支給へ

 オンタリオ州政府は2021年の予算で、中小企業事業者向け支援金 「Ontario Small Business Support Grant」の2回目の予算を確保し、1回目と同等金額を該当企業に支給する。

 この支援金は、州全体に及ぶロックダウン措置のために事業を閉鎖したり、制限しなければならなかった中小企業を対象に、1回あたり最低1万ドルから最大2万ドルを支給している。2回目の支給が決定したことにより、約12万の中小企業に合計17億ドルが提供される見込みだ。

 この支援金は、最初に受け取った金額と同じ金額を再度受け取れる権利があり、資金を受け取るために再度申請する必要はない。
そのほか、予算の中には、

  • 1億ドルのオンタリオ州観光ホスピタリティ中小企業支援金(1万ドル~2万ドル)(*中小企業支援助成金を受け取った企業は、このプログラムの対象外となる)
  • 1億ドルのオンタリオ州観光回復プログラム
  • 地元観光を促進するための150ドルの観光税額控除などが含まれている。

4月12日月曜日から美容室やネイルサロンなどのパーソナルケアサービスが営業再開

 ロックダウンに当たる「グレーゾーン」地域ではパティオでの屋外飲食が認められているが、オンタリオ州政府は、規制を見直しし、美容室や屋外フィットネスの営業が再開される。屋外フィットネスクラスは3月29日から再開され、4月12日月曜日からは美容室、理髪店、ネイルサロン、ボディーアート施設などのパーソナルケアサービスが予約制で限られた収容人数で営業が許可される。

レストランは誰と何人までOK?
トロント・ヨーク・ピールのパティオ・店内飲食のルール(3月20日時点)

■共通事項

  • 1テーブルは4人まで
  • フィジカルディスタンスの徹底
■グレーゾーン
・パティオ(屋外営業)のみ
・同居している家族のみ
*例外として、1人住まいの人や介護者は家族のゲストとしてともに食事をすることが可能
■レッドゾーン
・店内飲食とパティオ(屋外営業)両方
・店内飲食の収容人数は50%まで。最大50人(これまでは10人)
■オレンジゾーン
・店内飲食とパティオ(屋外営業)両方
・店内飲食の収容人数は50%まで。最大100人(これまでは50人)

<レッドゾーン・オレンジゾーン共通注意事項>店内飲食は、同居している家族のみ(*例外として、1人住まいの人や介護者は家族のゲストとしてともに食事をすることが可能)

カナダ政府、賃金補助金(CEWS)と家賃補助金(CERS)を6月まで現在のレベルで維持する方針

 カナダ政府は、企業向けの主要なCOVID-19救済プログラムである従業員の給与をサポートする「緊急賃金補助金制度(CEWS)」と、商業用物件等の家賃をサポートする「緊急家賃補助金(CERS)」を、6月まで現在のレベルで維持・継続する方針を発表した。

 「CEWS」は、適格企業の従業員の賃金が最大75パーセントまでカバーされる。「CERS」は、収益が少なくとも70%減少した企業は、家賃または住宅ローンの利息支払いが最大65%サポートを受けられる制度だ。「Canadian Federation of Independent Business(CFIB)」によると、メンバーの半数以上である53%が現在CEWSに頼っており、27%がCERSを活用しているとのことだ。

日本に入国の際は採取検体が鼻咽頭ぬぐい液もしくは唾液に限られるので注意

 在トロント日本国総領事館の注意喚起メールによると、3月19日以降、日本に入国する日本人を含む全ての人について、出国前検査証明書を所持していない場合、検疫法に基づき、日本に入国を認めない措置が講じられているとのことだ。
 また、検査証明書の運用が厳格化され、オンタリオ州では、ショッパーズドラッグマート(南地区)で発行される同検査証明書は、日本政府が指定する検査条件を満たしていないとしている。採取検体については、鼻咽頭ぬぐい液(Nasopharyngeal Swab)もしくは唾液(Saliva)に限られるとのことだ。なお、検体採取日時が出国前72時間以内であることも条件に挙げられている。

●検査証明書が発行される検査機関の例については、下記を参照。

・検査証明書のフォーマット
 https://www.mofa.go.jp/mofaj/ca/fna/page25_001994.html
・厚生労働省サイト
 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00209.html

▼3月24日現在、領事館が把握している検査項目の基準を満たしている検査機関。

・Switch Health
 https://www.switchhealth.ca
・Sante Medic
 https://covidtest.santemedic.ca/toronto

進むワクチン接種

 カナダ当局は3月に米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)製の新型コロナウイルスワクチンを承認、米ファイザー製と米モデルナ製、英アストラゼネカ製についで4社目となる。J&J製は1回の接種で済む。また、カナダ保健省はアストラゼネカ製ワクチンに安全性を確認しているものの、接種後の血小板の少なさと関連し、血栓がまれにできるとの注意書きを加えるとのことだ。

 トロント市では、フロントライン、エッセンシャルワーカーと75歳以上の人のワクチン接種が始まっているが、3月27日より予定を前倒しして70歳以上の人も予約ができるように調整が進んでいる。

【当初のスケジュール】
80歳以上…接種すでに開始
75歳以上…4月15日~
70歳以上…5月1日~
65歳以上…6月1日~
60歳以上…7月第1週目~