【解説】カナダ・トルドー首相が発表「Canada Emergency Response Benefit (CERB)」の内容。新型コロナ3.25

今回の救済案の大きな部分として注目されているのが、Canada Emergency Response Benefit。これは、通常の雇用保険(EI)の申請資格を持っていない人の中で、今回の新型コロナウイルス拡大により収入の大半を失った人を中心に支給される。対象者は、新型コロナウイルスに感染、もしくは隔離や休職を余儀なくされた人。多くの人が対象となるので、特に注目していきたい。

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1:CERBとは

「CERB」は当初トルドー首相が発表した「Emergency Care Benefit」と「Emergency Support Benefit」が合体したもの。簡潔性のために一つの制度にまとめられた。支給額は、月2000ドル。最大4カ月間にわたり、月一回支給される。

2:対象・申請資格

新型コロナウイルスに感染した人、介護・隔離を余儀なくされている人、職を失った人全てが対象となる。また、休校により在宅を余儀なくされている働く親も対象となる。  さらに、通常の雇用保険への申請資格がない契約社員や自営業者も対象だ。

3:申請時期・方法

申請はオンラインで可能。申請用のページは4月6日開設予定なので、カナダ政府の公式ホームページをチェックすることをおすすめする。なお、政府公式ホームページでは通常の雇用保険(EI)への申請資格があるか否かをチェックすることも可能なので、把握していない場合はチェックすると良い。

4:受給時期

トルドー首相の会見によると、受給は早くて申請から10日後より開始される。

今回の新型コロナウイルス拡大により職を失うなどして生活が一変した人も少なくない。不安に駆られている国民も多いことだろう。そんな中、カナダ政府のコロナウイルス感染拡大に対する経済刺激策として施行されるCERB。莫大な金額が注がれ、直接国民へと支給されるCERBは多くの人に少しでも安堵をもたらすのではないか。なお、確実かつ最新な情報はカナダ政府の公式ホームページにて随時更新されるので、そちらを頻繁にチェックすることもおすすめする。