カナダに住んでてよかった~!カナダが世界2位に選ばれた理由17選! | カナダって実にいいところ

カナダに住んでてよかった~!カナダが世界2位に選ばれた理由17選! | カナダって実にいいところ

カナダが世界最高の国第2位に輝いたのは勿論、与えられたフレームの中での獲得点数が高かったから。だが、それと同時にランキングでは語られなかった魅力がカナダにはまだまだたくさんある。今回はそんな、ランキングでは見えてこなかったけれども「カナダに住んでてよかった」そう思える理由を集めてみた。

1.難民の受け入れに積極的

シリアだけでなく世界中には様々な迫害やテロ、そして戦争から逃れようとしている人々がたくさんいる。それに対してトルドー首相は昨年、ツイッター上でその人たちに向けて「信仰に関係なく、カナダ人はあなたたちを歓迎します。多様性こそがわが国の強みです」と発信した。

昨年には難民4万人を含む30万人の移民を受け入れる方針だったカナダ。実際、11月末までには1万8615人が亡命を求めてカナダに入国した。こうした人道的支援がカナダのイメージをより良いものにしているのはBBCによる国別好感度調査で1位を取ったことからもわかる。

一方で野党などからは首相の発信したツイートの影響でカナダなら簡単に居住権が得られると誤解されたのではないかという声も上がっている。移民政策を巡っては国内でも様々な対立はあるが、人権への配慮を欠かないカナダに住んでいることは何とも誇らしい気持ちにさせてくれるのではないだろうか。

2.シリコンバレーがカナダにも?

Communitechでは頻繁に講演会が開かれている
Communitechでは頻繁に講演会が開かれている

アメリカにシリコンバレーがあるように、カナダにもスタートアップとそのサポートに力を入れている地域がある。その代表的な地域がトロントから少し離れたところにあるウォータールー。人口がわずか50万人程度のこの地域ではスタートアップ密度がシリコンバレーに次いで2位になっている。

世界的なイノベーションハブとして急成長している背景には世界的に有名なウォータールー大学のコンピューターサイエンス学科から優れた技術系人材を輩出し、育てていく風土、そしてCommunitechを始めとしたスタートアップのサポートを行う会社がステークホルダーをコーディネートしていることが大きい。

この地域にはカナダ政府もかなり注目をしており、ウォータールー大学に対して32.6万カナダドルの投資を行い、コンピューターサイエンス学科を含めたエンジニアリング系学部の更なる発展を目指している。

3.エコフレンドリーな取り組みが盛り沢山

地球温暖化の話がニュースでよく流れるようになってから、電気をこまめに消したり、エコバッグを持つようになったという方も増えたのではないだろうか。カナダ政府も勿論エコフレンドリーな取り組みを多く行っており、Natural Resources Canadaによると2015年時点では、再生可能エネルギーの生産量については世界で7位になっている。

また、OECD諸国が利用しているエネルギーの内平均で9.6%が再生可能エネルギーとなっているところ、カナダではその約2倍である18.1%が再利用エネルギーによってまかなわれている。カナダにおける再生可能エネルギーの内訳としては、66.9%が水力発電、そして24.1%がバイオマスを用いた方法になっている。その水力発電ではカナダは中国に次いで世界第2位のエネルギー生産量を誇っていることから、その積極的な取り組みと効果が伺える。豊かな自然を活かしたカナダらしいエネルギー生産に頼るだけでなく、私たちひとりひとりも今後とも地球にやさしい生活を心がけたいものだ。

4.医療費が無料!

人気テレビドラマ、Breaking Badの舞台がカナダだったらそもそもあんなストーリーになることは無かった、なんてジョークも交わされるくらいカナダの医療費が無料だということはよく知られている。カナダの医療制度はメディケアと呼ばれる国民皆保険制度を採用しており、原則患者の自己負担が一切なく、全て税財源で政府が負担している。

歯医者さんや入院中以外の薬、リハビリ治療は全額個人負担となるものの、支払った税金が目に見え、利便性を感じられる形で還元されているのが嬉しい。その一方で医療機関へのアクセスの悪さや待ち時間の長さが問題にもなっている。予約が平均して1〜2週間後であったり、医師数の少ない産婦人科や皮膚科については数か月から1年先まで予約がとれない状況になっている場合もある。

5.タバコを売るときにパッケージを見せない

タバコを吸う方がカナダに来て最初に思うことはきっと「タバコが見当たらない」でなないだろうか?購入場所としては基本的にコンビニやガソリンスタンド等になると思うのだが、カナダではタバコを売る際は基本的にパッケージが見えないようになっている。これは青少年が喫煙可能になる年齢までにタバコを見る機会を減らすことで喫煙者を減らそうという狙いがある。

その効果もあってか、Statistics Canadaによるとカナダ全体の喫煙者の割合はわずか18.1%となっており、タバコを吸わない人の方が多くなっている。タバコを巡っては建物の入り口や窓、通気口からオンタリオでは9メートル離れて喫煙することが義務付けられており、喫煙者にとっては肩身が狭いかもしれないが、こういった政府の取り組みによってカナダ全体をより健康な国にしようという動きが活発だ。

6.同性結婚を早くから認めていた

LGBTQのシンボルである虹色の旗がキレイ
LGBTQのシンボルである虹色の旗がキレイ

カナダは多様性に重きを置いているため、早くからLGBTQの人々の権利についても目を向けてきた。まだ同性愛への偏見の目があった1999年にはカナダの最高裁判所はLGBTQカップルでも年金や通院、税金の面で異性カップルと同じ権利を受けるべきだと述べ、2003年にはまずオンタリオ州、それからブリティッシュコロンビア州で同性婚が認められた。

そして2005年にはカナダ全土で同性婚が合法になり、今では同性婚も当たり前のものとしてカナダでは存在している。ちなみに、カナダより先に同性婚を導入した国はオランダ、ベルギーとなっており、カナダと同時期にスペインでも合法化された。ドイツのゲイ専門旅行ガイドSpartacus International Gay Guideではゲイフレンドリーな国のランキングを発表しており、今年1月の発表ではカナダはスウェーデンと並んで堂々の1位を飾った。

7.日本との姉妹都市の数が多い

昨年は相模原市の副市長(写真左)がトロントを訪問
昨年は相模原市の副市長(写真左)がトロントを訪問

日本とカナダの姉妹都市がいくつあるか皆さんは知っているだろうか?実は、トロントは神奈川県の相模原市、バンクーバーは横浜市、といった形でミシサガは刈谷市、トロントは藤沢市、挙げていったらきりが無いが実は2018年1月現在、72都市もあるのだ。

それに加え、姉妹州県としてはアルバータ州と北海道、友好提携協定としてはケベック州と京都府がある。姉妹都市の間ではホームステイや学生を派遣しあうことで民間レベルの交流を行っている。また、昨年は相模原市の副市長がトロントを訪れ、お互いの市の紹介や今後のビジネス機会を紹介しあうような行政レベルでの交流も活発に行われた。

8.ピンクのシャツでいじめ撲滅を訴えるPink Shirt Day

バンクーバーでピンクのシャツを着ていじめ撲滅を訴える
バンクーバーでピンクのシャツを着ていじめ撲滅を訴える

どんな国に住んでいてもいじめの問題は必ずどこかで直面する。今年は既に2月28日に開催されたのだが、この日はピンクシャツデーとして、ピンク色の服を身にまとった人をたくさん見る1日になる。

この運動は2007年にノバ・スコシア州に住む男子高校生がピンク色のシャツを着ていたというだけで上級生から「ホモ」などとからかわれ、いじめを受けたことが始まりだった。このことを知った別の男子学生がピンク色のシャツを50着ほど購入し、クラスメイトにシャツを着るようにメールで依頼。翌朝学校には連絡を受けていなかった生徒もピンクのシャツや小物を身に着けた生徒であふれかえったという。

この日以来、その生徒に対するいじめはなくなった。当時ニュースでも暴力に訴えない方法でいじめをやめさせたとして大きな社会現象となった。ソーシャルメディアやラジオを通してピンクシャツデーは広まり、2017年度には約180ヵ国でピンクシャツデーをサポートする動きもあった。毎年2月28日にはピンクのシャツを着て、いじめの傍観者になるのではなくいじめ撲滅のために行動する人としての意志を表明してみてほしい。

9.公的書類は「性別中立」に。父と母は「親」に統一

ジェンダーや社会における平等を推進するカナダ政府は、今後、公共サービスの文書などに「父」「母」という用語を使うのをやめ、性別に区別のない「親」という言葉のみが使用されることになるとの指針を発表。近い将来、ここカナダでは全ての文書が「性別中立」になる。

10.未来を担う子供たちと世界を考える“WE Day”発祥の地

WE Dayを始めたキールバーグ兄弟 Photo by Chris Young for WE Day
WE Dayを始めたキールバーグ兄弟 Photo by Chris Young for WE Day

近年日本でも開催されるようになったWE Dayは子供たちに世界を少しでもいい場所にするためにできることを始めよう、と呼びかけるイベントで、2007年にカナダ人のキールバーガー兄弟がトロントで始めた。現在ではカナダ、アメリカ、イギリスを始めとした14都市で開催され、毎年合計20万人の小中高校生の前で俳優やミュージシャン、著名人、社会活動家などが環境問題や差別、いじめ、発展途上国の問題を解決するために活動する大切さを説いている。

子供たちに迎えられる歌手のサブリナ・カーペンター
子供たちに迎えられる歌手のサブリナ・カーペンター

2007年のスタート以来その影響力は拡大し続け、これまでに合計で100万人以上の若者がイベントに参加し、イベントへの参加で世界のためになることをしようと思った参加者たちは積極的にボランティアに参加したり、募金をしたり、フードバンクに寄付をしたりすることで少しでも世界を良くしようと活動をしている。カナダでは毎年夏頃からトロント、バンクーバー等で開催されるため、興味のある方は公式サイトをこまめにチェックしていただきたい。

11.国歌をジェンダーニュートラルに

LGBTQという言葉や、男女平等の考え方が社会全体に浸透したことにより、カナダでは政府が2010年より検討し、議会に提出していた国歌の歌詞の一部を変更し、性別を問わない内容にするための法案が上院議会で可決されたことが話題となった。この法案が成立するためにはまだカナダ総督の承認を得る必要がある。

具体的な変更点としては「汝の息子すべてに流れる真の愛国心(True patriot love in all thy sons command)」の「In all thy sons command」部分が「我らすべて(In all of us command)」となり、よりジェンダーニュートラルな内容になっている。

このように男女平等に対しての意識が高いことは素晴らしいことだがその一方で、変えていいものと変えてはいけないものがある、という声も保守系議員を中心にあがっており、今後も目が離せないトピックになりそうだ。

12.トロントから世界へ広がった癌撲滅を願う希望のマラソンTerry Fox Run

Terry Fox RunにはTerry Foxのシャツで参加したい
Terry Fox RunにはTerry Foxのシャツで参加したい

癌によって右足の切断を余儀なくされた当時18歳のテリー・フォックスに関する話はカナダに住む方なら一度は耳にしたことがあるだろう。彼は右足を失いながらも癌と闘うことを決意し、研究資金を募るためカナダを横断する「希望のマラソン」を1980年4月に東海岸の町で始め、1日42Kmもの距離を走ることでオンタリオ州まで走破した。しかし、このマラソンが体に負荷をかけてしまったせいか癌が肺に転移し、完走することなく1981年に22歳という若さでこの世を去った。

テリーの遺志はカナダだけでなく日本を含む世界50ヵ国以上で受け継がれ、毎年テリーフォックス・ランが開催されている。今年はカナダでは9月16日の開催が決定しており、トロントでもハイパークやヨーク大学周辺、トロントアイランド等様々な場所で開催される。5Kmの距離を歩いたり走ったり、ローラーブレードで行ったりとかなり自由度も高いため、是非公式サイトからチェックしてこのイベントに参加していただきたい。

13.世界トップレベルの大学がアメリカよりも安い

カナダには約90の大学が存在し、そのほとんどが州立の公立大学だ。トロント大学やブリティッシュコロンビア大学を始めとしたカナダの大学4校がTimes Higher Education’s World University Rankings 2018のトップ100にランクインしている。教育の水準が高いにも関わらず、学費は隣国アメリカに比べると安いうえに奨学金制度が充実している。また、留学生としてフルタイムでカナダの大学に入学した場合も入学時に英語をサポートしている場合も多く、移民が多い国ならではのサポート体制と言える。

学費の差が開いているにも関わらず、グロービスの「世界平均年収ランキング」を見ると、アメリカは8位で645万円、そしてカナダは10位で638万円で平均だけで見ると差があまりないことが分かった。勿論、留学生としてカナダやアメリカに留学するとその分の上乗せがあるため、一口に学費が安いと言ってもビザの種類によって変わってくることを忘れないでいただきたい。

14.史上最年少のノーベル平和賞受賞者に名誉カナダ国籍

名誉国籍を贈られたマララさんに関する記事
名誉国籍を贈られたマララさんに関する記事

銃撃を受け、命が危険に晒されながらも女性が教育を受ける権利の重要性を訴えたパキスタン出身、マララ・ユスフザイ氏が2014年にノーベル平和賞を受賞したことはニュースで一度は読んだことがあるだろう。国連平和大使としても活躍している彼女には2017年4月にカナダでは6人目、そして最年少で名誉カナダ国籍が贈られた。

彼女の他にはネルソン・マンデラ氏やダライ・ラマ14世といった方々にもカナダ国籍が贈られている。本来は2017年ではなく2014年のハーパー政権にて国籍が贈られる予定ではあったが、同じ年の10月にオタワの国会議事堂でテロ事件が起こったため、当初の予定とはずれた2017年に贈呈式が行われたのだ。

15.国立公園の入場料が17歳以下は無料!

バンフ国立公園のグレイシアは一生に一度は見ておきたい
バンフ国立公園のグレイシアは一生に一度は見ておきたい

2018年1月からカナダの国立公園への入場料が17歳以下は無料になった。元々、2017年にカナダ建国150周年を記念して1年間行われたのだが、この期間に多くの観光客が実際に国立公園に足を運んだことを受けて、今年から入場料を無料にすることを決定した。政府はこの無料化によって幼いうちから子供たちが自然に親しみ、これからもカナダの雄大な自然を大切にしていこうという気持ちを育てていくことを目的にしているそうだ。この機会に是非、家族連れで夏のキャンプなどを計画してみてはいかがだろうか?

16.カナダ人は日本人と同じでよく謝る

カナダ人の口癖といえば”Eh”は皆さんご存知だろうが実は”Sorry”もその1つとしてよく挙げられているのはご存知だろうか。道を歩いていて他の人がぶつかってきてもこちらから “Sorry”、店員さんがオーダーを間違えてしまった場合でもこちらから”Sorry”、こちらに非が無い場合でも気が付いたら“Sorry”と口走ってしまうのは、「なんでもかんでも謝りすぎ」とよく言われる日本人とどこか似ている部分があるのかもしれない。

お隣の国アメリカは裁判大国だから簡単に謝るな、と冗談めかして言われているせいかSorryではなくExcuse meを代わりにつかっているそうな。カナダに根付いたSorry文化が、日本人がカナダに住んでいて居心地がいいと感じる要因の一つなのかもしれない。

17.映画やテレビドラマのロケ地として大人気

近年カナダが映画やテレビドラマの撮影舞台になっていることはお気付きだっただろうか?ハリー王子との結婚が決まっているメーガン・マークルが出演していた“Suits”はトロントの金融街Bayストリート、昨年大ヒットしたホラー映画“IT”はトロント郊外のリバーデール、そしてアカデミー賞で作品賞等4部門の受賞、ゴールデングローブ賞でも2部門を受賞した“The Shape of Water”も実はダウンタウンやハミルトンで撮影が行われていたのだ。

この背景として、ハリウッドのあるアメリカから近いことや、カナダドルがアメリカドルに比べて安いこと、そしてカナダ政府自体も積極的な支援を行っていることがある。今後も映画を観ていたら、ふと見たことのある風景がでてくるかもしれない。