カナダ恋愛白書|特集「恋とか。愛とか。」

カナダ恋愛白書|特集「恋とか。愛とか。」

 当然といえば当然だけど、カナダと日本の恋愛事情もやっぱり少し違う。郷に入れば郷に従え、という言葉があるとおり、カナダのしきたりみたいな事を把握しておくのも悪くはない。でもやっぱり大事なのは心。きっとそれは万国共通のキーワードだよね!

カナダ人の36%がオンラインデーティングをしている

 今やカナダでもオンラインデーティングは当たり前!カナダ人の18~34歳のうち4分の1はオンラインデーティングに挑戦したことがあるという。利用者の半分以上は男性なので、女性にとっては出会いの機会が多いだろう。

定番のオンラインデーティング・人気デーティングアプリ

bumble

 女性の方からアプローチするという創業者が女性ならではの特徴的なアプリ。女性がマッチ後24時間以内に連絡しないとマッチが消えてしまうシステムだ。自分から行動したい女性にとっては安心できるアプリかもしれない。同性の場合や友達を探すサービスを使用している場合は両方どちらともアプローチできる仕組みとなっている。

coffee meets bagel

 毎日自分に合った人をアルゴリズムに基づきリスト化してくれる。ライクするかは自分次第!マッチしたら連絡して気が合えばコーヒーデートへレッツゴー!

grindr

 ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、クィア向けのアプリで成立カップルも多いよう。独自の絵文字があったり、LGBTQ+のためのイベントのカレンダーが掲載されており、トロントのイベントを常に把握できる。

tinder

 知らない人などほとんどいないであろう有名アプリ。出てきた人を好きか嫌いかで右か左にスワイプするのがおなじみだ。

デーティング期間

 日本と違い、カナダでは先に相手を知るというデーティング期間というものがある。主に1ヶ月の期間のうちに相手と何回かコーヒーデートやディナーデートなどへ行き、相手のことをもっと知っていく過程のことを指す。必ずしもデーティング期間があるわけではなく、すぐに付き合うカップルもいるし、3ヶ月以上デーティングする人もいる。デーティング期間中は正式に付き合っているわけではないので、少数だが複数の人と同時にデーティングしている場合もあるが、ある程度本気の場合は1人とだけデーティングしている。このデーティング期間を悪用し相手をもてあそぶ人もいるので注意をしなければいけない時もある。

“I like you”は日本人の思う「好き」とは違う

 “I like you”を直訳すると「好き」となるが、これは付き合う前に言われても必ずしも告白の言葉ではないと心に留めておいた方がいいだろう。どちらかというと友達として好き、人として好きなど、軽い意味で使われる言葉だ。日本人が相手に告白する時の「好き」はほぼ“I love you”に該当する。

 例を出すと「あなたはとても明るい人だ。I like you」と言われ勘違いしてしまう人もいるかもしれないが、びっくりせず“I like you too”と流すことが得策だ。このように言いつつも、日本人の「好き」と同じ意味を持つ場合がある。例えばデート後にいい雰囲気になった時に“I like you”と言われた場合は結構いい方向に向かっていると考えていいかも。

トロントでデートするのは実は難しい?

 トロントではグループに所属しないと出会いが少ないという。同じ大学やカレッジ、職場などで長時間一緒に過ごしたり、繋がりをグループ内で作らないと社会的に孤立してしまうケースがある。

また、トロントは多民族文化だからこそ、それぞれの国ごとのグループが出来上がってしまっている。日本人コミュニティーはまだ小さく、日本人にとってはさらに難しくなる可能性がある。出会いを求める場合は相手との共通点を探すことが重要になる。自分に合うコミュニティーを見つけ、そこで出会いを探すのもいいのかもしれない。

付き合っているかどうかの判断

 海外では告白というものがないというが、半分は本当で半分嘘だ。なぜ半分本当かというと、特にカナダはマルチカルチャーという文化が影響しているかもで、人によって付き合い方の定義が違ってくる。「彼女・彼氏になりたい?」と聞く人もいれば「私たちはもう付き合っていると思っていた」と勝手に付き合っていると思い込む人もいる。または、相手の家族と会う時に「私の彼女だよ」と急に紹介することで付き合っていることになることもある。でも、日本みたいに告白してから付き合うということは少ないだろう。2人の関係を明確にしたい場合は勇気を振り絞って自分から尋ねてみるといいかも。

日本人女性はモテやすい?

 海外で聞くことの一つに日本人女性はモテやすいという。これはいい意味であると同時に悪い意味でもあると思う。日本人女性がモテるというのは海外の日本人女性に対する固定概念が植え付けられているからだ。日本人女性は海外の女性と比べはっきりと思っていることを伝えないと思われていることもある。また、とても優しく気遣いができ従順と思われている。その反面、たまに日本人女性は軽いと思われているみたいだ。優しい言葉をかければすぐついてきてくれると思っている男性も少なくない。

 海外でよくモテる日本人女性の容姿は、黒髪・一重がこちらではモテる。これはアジア独特であり、北米の人からするとないものねだりということでエキゾチックで美しいと感じるみたいだ。

日本人男性はモテない?

 日本人女性がモテるのに対して日本人男性はモテない?このようなことを聞いたことがあるかもしれない。海外女性からすると日本人男性は物足りないのかもしれない。あまり気持ちを言葉にして表現しない日本人男性も多く、実際に好いてくれているか判断しづらい。それに比べ、海外の男性は女性を素直に褒める傾向にある。「君は美しい」とか「あなたを愛している」など日頃から気持ちを伝えてくれる人が多い。また、日本では男性が細マッチョなスマートな男性がモテる傾向にあるが、海外では大きな筋肉を身につけている強そうで頼り甲斐のある男性がモテるようだ。

デートするのならカナダ人は6位

 親しみやすさ・面白さ・セクシーさ・信頼度・アプローチのしやすさの5つの項目からランキング付けされた世界ランキングでカナダは6位になっている。

63%の人が友人を通してパートナーと出会う

 友人を通して相手を紹介してもらい、相手を気にいる確率はたったの17%というデータもある中、現在結婚している夫婦のうち63%は友達を通してパートナーと知り合っているという。バーやクラブでパートナーを見つけた確率は女性が9%、男性はたったの2%という情報も。そして、いまや20%ものカップルはオンラインデーティングで知り合っているそうで、そのうち7%は結婚に辿りついている。

カナダのシングルはどこに

 2020年の統計によると、結婚をしていなく、コモンローもいない人はおよそ1500万人(15歳以上)いるそうだ。その中で独身女性が多いのは、ケベック州のポワント・ア・ラ・クロワで、10人の男性に対して12人の女性がいるそうだ。ほかにもオンタリオ州のコボーグ、サスカチュワン州のノースバトルフォードも同じ割合で男女がいるとのこと。独身男性を探す場合はオンタリオ州のペタワワに男性が女性の倍いるそうだが、ここに滞在している男性はカナダ軍の軍人だそうだ。だが、やはり一番シングルが多い都市はカナダを代表する大きな都市、トロント、モントリオール、バンクーバーだ。

アウトゴーイングな人がモテる

 デートスポットが少ないカナダでは、やはりアウトゴーイングな人がモテる。一緒にスポーツしてくれる人や、ハイキング、郊外へのドライブなど一緒にどこかへ行ってくれる人の方がモテる。北米ではセルフケアを大事にすることが注目されており、夏場はハイキングやランニングをする人をよく目撃するようになる。このような場所も人と出会うにはとっておきだ!自分を大事にする人は、自分のことが大好きなはず。その自信のある姿が海外の人からしたら惚れポイントなのだ。海外では男女問わず強い人がモテる傾向にある。つまり頼りがいのある人が男女関係なくモテるということみたいだ。

カナダ人カップルはすぐ同棲する

 カナダに住むカップルは付き合い始めてから1年以内には同棲する傾向にある。世代別に分けるとミレニアル世代とX世代の3分の1とベビーブーム世代の4分の1は半年以内に同棲をしたという統計が出ている。だが、ベビーブーム世代の10%は5年以上も待つ割合が高く、他の世代と比べ慎重だったことが見受けられる。また、同棲をする際に新しい住居を借りたカップルはおよそ45%だった。

コモンロー(事実婚)

 カナダでは結婚とは違うコモンローという制度がある。結婚とは違うが法的に認められたパートナーシップである。これは一年以上、夫婦同然の関係でパートナーと同棲しているカップルのことを指す。近年カナダではコモンローを選択するカップルが増えている。コモンローを選択する主な理由は、現状に満足している、結婚する必要性がないと思っている、結婚式の費用が高いなどがある。

コモンローとして同棲しているカップルはカナダに300万人

 大人25歳から64歳の15%を占めており、コモンローの平均の期間は10年と結婚期間より短い。コモンロー開始年齢の男女平均は女性が31歳、男性が32歳だ。

ケベック州は特にコモンローの割合が高い

 カナダ生まれの51%は結婚を選択しており、18%はコモンローとして同棲している。ケベック州は特にコモンローの割合が高く、他州の割合が20%以下の中、ケベック州は31%と高い割合となっている。

世界で3番目に同性婚を認めた国

 2001年に世界で初めて同性婚を認めたオランダ、2003年のベルギーに続き、カナダは2005年に同性婚を認めた。

 カナダは、1999年に同性カップルは異性カップル同様のコモンローを取得する権利があるとカナダ最高裁判所の判決が出ており、コモンローが認められていた。

結婚期間

 55歳以上のカナダ人の10人のうち7人は、30年以上という長い関係を築き上げている。その関係を持つカップルのうちおよそ7割は結婚、3割はコモンローだそうだ。長期関係を持っている人たちの平均年齢は68歳で、ほとんどの場合は最低1人は子供がいたそうだ。また、75才以上のカップルの半数は55年以上の関係を持っているそうだ。

離婚率トップ10

 カナダは3〜4割ほどのカップルは経済的理由で離婚しているそうだ。他の離婚の理由はアルコール中毒、薬物中毒などもある。結婚の平均の長さは18年で、男女の結婚平均年齢は女性が28歳、男性が30歳だ。

同性カップルは急速に増えている

 同性カップルは近年急速に増えており、2016年には2001年のおよそ2倍に増えている。そのうちコモンローは3分の2を占め、3分の1は結婚している。結婚している同性カップルのうち女性同士のカップルが35.9%、男性同士のカップルが31.2%だった。

離婚後の新たな配偶者

 2017年のデータでは、離婚経験のある1100万人の中で4人のうち1人は2回目の結婚またはコモンロー関係を持っている。その中で、36%はコモンローの関係、46%はコモンローの関係の後に結婚、18%はすぐに結婚となっている。

カナダ2020年の愛のコスト

 カナダ人の5人に1人は、自身の金銭事情を秘密しているか、交流関係に費やすことによって、経済的不貞を犯しているという。ミレニアル世代の間では金銭の不実表示が最も一般的であり、男性(19%)は女性(13%)よりも金銭について嘘をついている可能性が高いとのことだ。交際中または婚約中のカナダ人は、別居中または結婚しているカナダ人よりも経済的な秘密を持っている可能性が高いらしい。

ロマンス詐欺にご注意

 昨年カナダではロマンス詐欺により、972人の犠牲者が合計1900万ドル以上を失ったという。これらの詐欺の加害者がソーシャルメディアや出会い系アプリで偽のプロファイルを利用して、「被害者1人あたりから平均2万8000ドルを盗む前に、一定期間にわたって被害者の信頼を獲得していたとのことだ。愛を探している人には「直接会ったことのない人を絶対に信用しない」ように警告されている。

ビクトリア「カナダで最もロマンチックな都市」から外れる

 アマゾン・カナダの「カナダで最もロマンチックな都市」ランキングで7年連続で王冠を受賞していたビクトリアが初めて王座から落ちた。今年最もロマンチックな街に選ばれたのは、アルバータ州のフォートマクマレーで、ビクトリア州は昨年の1位から10位に急落した。