[新連載] カナダで起業!「スモールビジネス・オーナーの挑戦」日本人留学生の就職サポート I Links Canada ltd. 岩渕 篤史さん カナダ在住8年

日本人留学生の就職サポート
I Links Canada ltd.
岩渕 篤史さん カナダ在住8年

【プロフィール】 北海道苫小牧出身。2005年中央大学卒業後、日本最大手の歯科医療系メーカーへ就職。約3年の勤務を得て退職しカナダへ語学留学のために渡加。帰国後、日本と海外にビジネスを展開している外食企業へ就職。その後、社内で実績を認められ2012年2月現地法人責任者としてカナダでの飲食店の立ち上げに参画。2014年にカナダから帰国し財務コンサルティング会社に入社。コンサルタントチームを立ち上げ、2016年同社執行役員に就任。2017年1月 I Links株式会社を設立。

Never too late

THE 一問一答

起業して何年と何ヶ月
4年1カ月
自分はどんな経営者だと思う?
自分に甘く弱い
カナダで起業してよかったこと
自分のライフスタイルに合っている
日本とカナダの融合
影響を受けた実業家・ビジネスパーソン
ナシエルHD創業者・後藤俊輔氏
The CFO Consulting創業者・鈴木大徳氏
みんなの財務創業者・湯原重之氏
注目している事業・サービス
ヘルステック、再生可能、宇宙
リタイアは何歳で?何したい?
関わり方は変わると思いますが生涯現役を目指します!

カナダで起業したきっかけとチャレンジ

 きっかけはまずカナダが好きなことです。そして永住権があるので日本だけでなくカナダでも起業しました。成し遂げたことと言えばまだないですが、起業する前よりは人生が豊かになったと思います。

苦労と挫折、得た教訓

帰国就職や起業家セミナーを定期的に開催
帰国就職や起業家セミナーを定期的に開催

 今年創業5期目で苦労や挫折ばかりですが、やはりサービス立ち上げは厳しかったですし、必死でしたね。今はサービスも育ち、知名度もそこそこ出てきましたが、最初は留学エージェントさんに挨拶(営業)に行っても、軽くあしらわれ、会ってもらえず、メールも無視されたりしたエージェントさんもありましたが、その悔しさが逆にエネルギーになりました。現在は逆に弊社宛てにメールや電話でたくさん営業が来ますが、なるべく時間を作るようにしています。今回の年末年始で日本に一時帰国し、大きな取材があったのですが「営業してくれて、私どものサービス・会社を見つけてくれて有難うございます!」という感じでした。

理想と現実

【理想】

  • 日本人の視点でカナダで流行る事業を手がけたい→日本ではGAFAM含め海外のサービスは流行っているのに、日本発の成功している事業は自動車、電機製品、日本食等だと思うので新しいプロダクトで成功してみたい
  • もっとカナダ人の雇用を生み、その子供や孫も就職してくれるような日系企業を作りたい

【現実】

  • 言葉の壁→日本語でも会計・税務・法律は難しいのに英語だとより難しいし、情報が少ない
  • 雇用→優秀な人材の採用が困難。人材はいるのでしょうが日系スモールビジネスを選ぶ人は少ない
  • 資金調達の難しさ→日本には今日時点でメガ・地銀・信金・政府系含め500以上の金融機関があります。また、日本政策金融公庫や保証協会を利用すれば2000万円くらいの資金調達は可能です。それに比べるとカナダは健全であり、ハードルが高い印象です。

未曾有のパンデミック・コロナ禍でのサバイバル

仕事もプライベートも分け隔てなく「ライフイズクオリティ」
仕事もプライベートも分け隔てなく「ライフイズクオリティ」

 新型コロナウイルス感染拡大の影響によって、弊社のビジネスもかなりの打撃を受けました。留学生を欲しがっていたホテル・英会話教室・旅行業界やインバウンド系のクライアントは採用どころではなかったですし、パンデミック当初はどの企業も採用活動は保留になり、静観状態でしたので厳しかったですね。

 ただ、アフターコロナとかウィズコロナとかないと思っていますので、今のこの時代に求められるサービスに進化していかなければならないと思っています。捨てるものを選び、ブラッシュアップをして進化する事が常に大事だと思います。今後もどんどん新しいサービスや企業が生まれ、進化しないモノや努力不足の企業は衰退しかないでしょう。

社会格差・環境問題等の課題に対する姿勢

 まず環境問題は一番取り組まなけばなりませんし、すでに取り組んでいないとダサイという風潮ですよね。自分たちの世代でたぶん地球は後半アウトの様な予感がしますし、未来に良いバトンを繋いでいくのであれば小さなことからコツコツやっていきたいと思っております。
 また、貧困や差別、人種問題などはSNS等を通じて膿を出して改善していくことが大切かと思います。ただ、これも難しい問題で便乗している人と努力している人の区別が難しいとも思っております。

起業家・経営者としての成長

 経営をしていると予定通りに行くことはまずありえなく、それをどうやって軌道修正したり、改善して事業にしていけるかだと思います。計画が失敗した時のリスクマネジメントは大切であり、数々の失敗や判断は全て己の責任であり、そのタフさや経験から学び、経営者として人格形成されていくと思います。

2021年の挑戦

 今年は地元に会社を作り雇用を生んだり、納税して北海道の苫小牧を盛り上げようと思っています。前々から考えていたのですがコロナや30代後半のこのタイミングでやっておきたいと思い挑戦します!

拝啓 10年後のキミへ

 おそらく、これを読むと「言ってることが若いなぁ~」とか思うでしょうし、もう少し先を見ていると思います。10年後は今考えていなかったような時代で、想像もつかないような環境かと思います。また、違うチャレンジをしていることでしょう。ただ、今考えていることに実態が追い付いていなければ成長速度が遅いですし、改めて襟をただしておごらず努力していて欲しいと思っています。