第36回 世界中で日本株式が大人気!?|みらいのカナダ株式投資大作戦

第36回  世界中で日本株式が大人気!?|みらいのカナダ株式投資大作戦

今回は日本株の話題を紹介しようかなと思います、はい。カナダ株の記事なのですけど、今日だけ日本株です。笑

記事執筆時点(2023年6月時点)で、日本では歴史的な株高に湧いています。というのも、バブル崩壊後33年ぶりに日経平均株価は33,000円超まで達しました。「そろそろバブル最高値を超え、40,000円に達するのでは?」と期待感も出てくる水準です。

カナダから日本株に投資するには、ちょっと難しいかもしれません。今回は参考程度にご覧いただけると嬉しいです。それでは一緒に見ていきましょう!

日本の株高!いったい何が起こってる?


最初に、なぜいま日本が株高なのか?紹介します。

その1つの要因は、外国人投資家の動向です。

最近は「外国人投資家が日本株を積極的に買っている」という話題が増えてきました。東京証券取引所の発表によれば、外国人投資家は2023年5月第5週時点で10週連続買い越しており、2013年のアベノミクス以来10年ぶりの水準だそうです。

外国人投資家と言えば、アメリカの偉大な投資家「ウォーレン・バフェット」氏が日本の商社株を買い続けています。大物投資家の日本株買いも多かれ少なかれ影響はありそうな雰囲気です。

さて、ここに1つ興味深い話があります。

一部の外国人投資家は日本円を売りながら、日本株を買っています。

大切な点なので、もう一度繰り返しますね。彼らは「日本円を売りながら、日本株を買っています」。

これが今回の記事でもっとも伝えたい話でした。では、そのあたりを詳しく解説しますね。

日本円を売りながら、日本株を買う?

先日、Bloombergでこんな記事が出ていました。
「為替ヘッジの錬金術、海外投資家の日本株投資リターン高める」
(出典:「為替ヘッジの錬金術、海外投資家の日本株投資リターン高める」
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-06-13/RW68HDT0AFB401

記事の内容を簡単に説明すると、アメリカ人投資家が為替ヘッジ(日本円を売ってドルを買う)しながら日本株を買うと、為替ヘッジで得られるプレミアム5.8%と、日本株(TOPIX)の配当利回り2.3%を得られるというのです。なんと利回り8%超!

また、別の記事では具体的な商品例として、米国上場のETF「DXJ(WisdomTree Japan Hedged Equity Index)」が挙げられていました。

彼らはなぜ為替ヘッジしながら日本株を買っているのでしょう?
あなたも十分感じているように、日本円はかなり円安が進んでいます。カナダドルと日本円を両替する時に実感すると思うんです。

そのため、海外から為替ヘッジせずに日本株に投資すると、せっかくの株高を円安で打ち消してしまいます。そこで、為替ヘッジしながら日本株を買えば、円安の影響を避けながら、株高の恩恵を受けられます。

しかも、カナダもアメリカも日本より高金利の国ですから、為替ヘッジを行うとプレミアムを得られます。為替ヘッジしない場合に比べて、高いリターンを得られるのです。

日本株に投資できそうなETFは?

というわけで、このビッグウェーブに乗る方法も確認しておきましょう。

カナダで為替ヘッジしながら日本株に投資できるETFを探したところ、ZJPNf(BMO Japan Index (Hedged Units))という商品がありました。昨年から運用が始まったようで、為替ヘッジなしの日本株(ZJPN(BMO Japan Index))よりも好成績を残せています。

商品の実績としては、先ほど挙げた米国上場のDXJ(WisdomTree Japan Hedged Equity Index)が長いですね。

ちなみに注意点として、この手の投資ブームは近い将来に必ず終わります。もしかしたら、この記事をあなたが目にした頃には終わっているかもしれません。

とはいえ、日本とカナダ、日本とアメリカの金利差があるうちは、この手法は使えます。

まとめ

というわけで、今回は「日本円を売りながら、日本株を買う」話を紹介しました

ちなみに、この投資が流行るほど、日本では円安が進んでしまうオチがあります。日本の株価が上がるのは嬉しい!のですけども、円安が行き過ぎてしまうのは困ってしまう今日この頃です…