第31回 「Portfolio Visualizer」でカナダ株の過去のパフォーマンスを簡単に分析!投資のアイデアを生み出そう!|みらいのカナダ株式投資大作戦

第31回 「Portfolio Visualizer」でカナダ株の過去のパフォーマンスを簡単に分析!投資のアイデアを生み出そう!|みらいのカナダ株式投資大作戦

 こんにちは!みらいあせっとです!2022年は世界的に困難な相場となりましたが、資産形成を継続できていますか?

 今回紹介するのは、カナダ株の過去のパフォーマンスをチェックする方法。いわゆるバックテストの手順です。

 過去、ある銘柄に投資した時、「いくら儲かったのか」や「下落相場でいくら損したか」は重要な情報です。銘柄の傾向をつかむことで、将来の成功につながる可能性もあるからです。

 もし、カナダ株や米国株で大きく利益を上げたい、複数の銘柄を組み合わせて運用したいなどと思ったら、今回の記事をぜひ参考にしてみてくださいね。

「Portfolio Visualizer」を使ってみよう

 あなたは「Portfolio Visualizer(ポートフォリオビジュアライザー)」というオンラインのツールを使った経験はありますか?

 このツールは、豊富な機能と使いやすさを兼ね備え、多くの機能を無料で使えるため、米国株のバックテストにはもちろん、カナダ株のバックテストにも最適です。

 最初に「Portfolio Visualizer」を使う流れを簡単に紹介します。パソコンで使うとより見やすいですよ!

▶グーグルで「Portfolio Visualizer」と検索してください

▶「Portfolio Visualizer」のウェブサイトが出てきますので、画面左側のカラムにある「Backtest Portfolio」を選んで中に進んでください
▶画面を下にスクロールし、Asset 1、Asset 2、・・・のところにティッカーシンボルを入力します。その右側のPortfolio #のカラムには、その銘柄を保有する比率を入力してください
▶入力を終えたら「Analyzed Portfolio」のボタンを押してください。すると、バックテストの結果が出てきます

 では、カナダ株のテストの方法も紹介します。

 カナダ株をテストする方法は簡単です。Asset 1、Asset 2、・・・のところに「カナダ市場のティッカー.TO」を入力するだけ

 例えば、大麻産業大手のCanopy Growthはカナダ市場と米国市場の両方で上場しています。この時、米国株としてのパフォーマンスを見るならAssetの部分に「CGC(米国市場でのティッカー)」を入力します。一方、カナダ株としてのパフォーマンスを見るなら、「WEED.TO(カナダ市場のティッカー.TO)」と入力します。

 ETFの例を挙げると、iShares Canadian Select Dividend Index ETFはカナダ市場だけに上場する銘柄。この銘柄をバックテストする時には、Assetの部分に「XDV.TO」と入力します。

 こんな感じで、「カナダ市場のティッカー.TO」を入力することで、カナダ株も簡単にバックテストできるんです。

 注意点として、この方法で米国株とカナダ株の比較もできますが、為替の差は補正されません。米国株は米ドルで、カナダ株はカナダドルでの運用成績が表示される点に気を付けてください。

こういうところをチェックしてみよう

 さて、バックテストした際に、どんな部分に注目すべきか。「Portfolio Analysis Results」の画面(「Analyzed Portfolio」のボタンを押した後に表示される画面)で個人的によく見る3つの項目を紹介します。

 1つめは「CAGR(Compound Annual Growth Rate)」。これがみんな大好き運用利回りです。将来も同じ利回りで回るとは限らない点に注意します。

 2つめは「Stdev(標準偏差)」。これは毎月の株価のリターンのブレです。数値が大きいほど、その銘柄は「ハイリスク」な特徴を持ちます。
 例えば、米国株投資家が好きなバンガードのVOO(S&P500に連動する米国のETF)のStdevは14.47%(2023年1月時点。2011年~2022年の成績)ですが、先ほど例に挙げたCanopy Growth(WEED.TO)のStdevはなんと1820.41%(同期間)にもなります。

 3つ目は「Max. Drawdown(最大下落率)」。バックテストの期間中の下落相場で資産をどのくらい減らしたかを数値化したものです。

 例えば、VOOは-23.91%(2023年1月時点。2011年~2022年の成績)で、資産の約2割を一時的に減らした計算。WEED.TOに至っては-95.36%と、資産の9割以上を失ったことを示します。

 この3つの項目を見ると、利回りの高い銘柄、利回りもStdevも低い銘柄、利回りは低いのにStdevは高い銘柄など、いろいろな特徴が見えてきます。

 個人的には複数の銘柄を組み合わせた時に数値がどう変わるかもよく見ています。複数の銘柄をうまく組み合わせることで、下落に強いポートフォリオ、積極的にリターンを狙うポートフォリオなど、自分なりの配分を決められるためです。

まとめ

 今回は、カナダ株の過去のパフォーマンスを簡単にチェックする方法として「Portfolio Visualizer」を紹介しました。このツールは、カナダ株に限らず、米国株に投資する際にも最適です。ぜひ使ってみてくださいね。もちろんわたしもよく使っていますよ!