第24回 個人的によく見ていたカナダ株式5銘柄はどうなった?|みらいのカナダ株式投資大作戦

第24回 個人的によく見ていたカナダ株式5銘柄はどうなった?|みらいのカナダ株式投資大作戦

 今回は「個人的によく見ていたカナダ株式5銘柄はどうなった?」というお話を紹介しますね。

 今から1年前の2021年夏ごろに「個人的によく見ているカナダ株式5銘柄」と題して、5つのカナダ銘柄を挙げていました。当時、筆者がカナダ株の中でも特徴的な企業だと思っていた銘柄で、具体的には次の5つの上場企業です。

ショピファイ(Shopify): ハイテク株
エンブリッジ(Enbridge): 石油関連株
カナディアンナチュラルリソーシズ(Canadian Natural Resource): 石油関連株
カークランドレイクゴールド(Kirkland Lake Gold): 金鉱株
キャノピーグロース(Canopy Growth): 大麻関連株

 今回は、これら5銘柄の現状を振り返り、個別株投資の難しさ(笑)をあなたと一緒に考えようと思います。ぜひご覧くださいね!

ショピファイ

 ショピファイはカナダ発の代表的なIT企業の1社。ショピファイのサービスを使うと、誰でも簡単にオンラインショッピングサイトを構築できます。

 同社の株価は、2021年11月に1株2000CAD以上の価格を付けた後に暴落し、株価の83%を失ってしまいました。この水準は2020年1月の株価よりも低く、コロナショックの以降の株高をすべて吐き出した形です。

エンブリッジ

 エンブリッジは燃料パイプライン事業を営む企業。米国で生産される原油の25%、米国で消費される天然ガスの20%を輸送するなど、北米での燃料輸送で存在感があります。

 同社の株価は、2022年の原油高に応じて値上がりし続けました。もし記事執筆時点で投資していたら、株価の恩恵と高い配当利回りを享受できたはずです。

カナディアンナチュラルリソーシズ

 エンブリッジ以上に原油高の恩恵を受けた銘柄がカナディアンナチュラルリソーシズ。同社はカナダ最大級の原油・天然ガス生産会社です、カナダ西部のアルバータ地方のほか、北海やアフリカ沖など、世界中に油田を有しています。

 同社の株価は、値上がりする原油価格のおかげでコロナショック直前の高値から約2倍にまで成長しました。インフレや物価高に対抗できる銘柄でした(残念ながら、途中で売ってしまいました…)。

カークランドレイクゴールド

 カークランドレイクゴールドはカナダとオーストラリアに金鉱山を保有する金鉱株です。財務健全性が非常に高く、長期保有できる金鉱株だと考えていた銘柄です。

 さて、同社は2022年2月にアグニコイーグルマインズ(Agnico Eagle Mines)と合併し、上場廃止になりました。この銘柄、実際に保有したのですが、ある日アグニコイーグルマインズに入れ替わっていてびっくりしたのを覚えています。

 ちなみにアグニコイーグルマインズの株価は、ゴールドの価格の伸び悩みの影響で横ばい気味。仮に記事執筆時点で購入しても、利益はほとんど出ませんでした。

キャノピーグロース

 キャノピーグロースは大麻関連商品の生産・販売を行う企業です。大麻産業には将来性があると言われ、一説には2025年にはゴールドラッシュならぬグリーンラッシュがやってくるとか。

 しかし実際は、2021年のミーム株(SNSで話題になって買われる株)ブーム後は株価が下がり続け、なんと株価の95%が失われています
 グリーンラッシュなんて嘘だったのです(涙)。

個別株って難しい!

 まとめると、値上がりしていた銘柄は5銘柄中2銘柄で、残り3銘柄は停滞か株価下落という悲惨な状況でした。

 2021年はショピファイのさらなる成長は信じられていましたし、バイデン政権誕生で大麻合法化にも期待を持たれていました。逆に原油価格は2022年ほど注目されてなかったように記録しています。

 しかし、実際の結果はそれとは真逆。個別株ってやっぱり難しいなって思います。

 ところで、ETFや投資信託(Mutual Fund)を使うと、業績や株価の好調な企業・不調な企業をすべてまとめて運用できます(市場の株式を全部丸ごと買うイメージです)。普段のわたしはETFや投資信託を使った資産形成が主体です。

 もし、「どんな資産形成が良いかな」と考えることがあれば、ETFや投資信託を用いた運用を主体にすると簡単になるよ、といったところで今日は終わりにしますね。

 円安カナダドル高やインフレが続く中ですが、困難に負けずに資産形成していきましょうね!