先ごろ娘が結婚しました。そこで今回は、花嫁の母としての私の9ヶ月を振り返りながら、カナダの挙式準備を紹介しましょう。
挙式9ヶ月前
まず、最初に決めなければならないのが予算です。これによって、披露宴会場や招待者数などが決まってきます。スプレッドシートを作成し、誰がどの費用を支払うのかを決めておくと良いでしょう。新郎新婦の両親や祖父母などが、どれくらい資金援助をしてくれるのかを確認しておけば誤差を埋めることができますね。ちなみにカナダでは、花嫁の家族が費用の大半を負担するのが一般的です。
次は会場の選定ですが、ホテルやレストランなどの会場を下見する際、最初に尋ねられることが列席者の数です。親戚、友人など、列席してもらいたい人々の名前を列挙してゆくことで概数を把握しておきましょう。
挙式日程が決まり次第、招待予定者に「Save-the-Date Card」を送っておきましょう。これで、後に正式な招待状を送った時「すでに予定が入っている」という理由で欠席の知らせを受けることがなくなります。
この頃には、ブライダル・パーティと呼ばれる、花嫁花婿の介添え役も決めなければなりません。姉妹(兄弟)や親友らに依頼するブライド・メイズとグルームス・マンの人数は、結婚式の規模やライフスタイルによって異なります。
6ヶ月前まで
ウェディングドレスの注文は、どんなに遅くとも半年前には終える必要があります。発注から取り寄せまでに2、3ヶ月かかる場合があり、届いた後、少なくとも2~3回のフィッティングが必要になるからです。
同時にブライドメイドたちのドレスも決めなければなりません。このドレスの色は、ブーケやデコレーションの基調色となります。
また、列席者のためホテルの部屋を押さえなければなりません。もちろん宿泊を希望する者が自分でホテルを予約するのですが、招待者数に応じたプレブッキングを行う必要があるのです。
もしホテルから会場までの移動に交通手段が必要であれば、タクシーやミニバスなども手配しておきましょう。
3~4ヶ月前
カメラマン、ヘアメイク、ブーケなどのフラワーアレンジを行うフローリストなどの予約を済ませます。ウェディング・ケーキ選びもこの頃です。これらの発注時には、返金不能な手付金を支払うのが一般的ですので、じっくり選びましょう。
宗教色のない人前挙式を行うのであれば、マリッジ・オフィシエントも必要です。ウェディング会場でも紹介してくれますが、クチコミ、インターネット検索なども強い味方です。
招待状のレイアウトやデザインなどを決めるのもこの頃ですが、招待者への発送は2ヶ月前で十分です。
また、発注したドレスが届くのもこの時期です。1回目のドレスフィッティングでは、ドレスの丈を中心に直しますので、それまでに靴を選んでおいてください。
忘れがちなのが挙式の際に使う音楽の選定です。ライブミュージックを希望するならその手配も必要になります。
1~2ヶ月前
結婚指輪の購入はこの頃までに済ませましょう。女性用の結婚指輪は、婚約指輪とペアになっていることが多いのですが、男性用の指輪の購入も忘れないでください。
招待状への返信が届き始めたらゲストリストの作成に入ります。披露宴会場から最終人数が必要な日を指定されるので、その数日前をRSVPの期日としておきましょう。
またこの時期は、挙式と披露宴の手順の最終決定段階です。披露宴の大まかな座席指定も1ヶ月前に済ませておくと最後の数週間の慌ただしさが減ります。
1ヶ月前には、マリッジ・ライセンスを入手してください。
1~3週間前
3週間前には、最後のドレスフィッティングを済ませましょう。また、ヘアメイクの担当者との最終打ち合わせもこの頃です。出席者が確定したら座席表も作成する必要があります。
1週間前には、当日のタイムラインを作成しブライダル・パーティへ送りましょう。列席者の誘導などをこのブライダル・パーティに任せることで、安心して当日を迎えることができます。
いかがでしょう。結婚式場に任せてしまうことの多い日本の挙式披露宴の準備と異なり、カナダでは、すべて花嫁と花嫁の母が準備するのが一般的です。どうかあなた自身の演出で、晴れの日を迎えてくださいね。