トロントアトラクション探訪:カサロマ|CANADA発 近鉄ツアープランナーのここだけの話 その107

All Photos ©KIEカナダ

 トロントに住んでいると頻繁に目にする機会が多いカサロマ。市内を一望できる高台にそびえるその威風堂々とした外観は、まさにお城!トロントのランドマークと言って間違いないこのカサロマですが、ここ最近いろんなイベントを企画・実施していて訪れる人が増えてきているそうなんです♪

 私もここ5年くらいカサロマから足が遠のいていたのですが、今回例年クリスマス時期に実施している人気イベント「CHRISTMAS AT THE CASTLE」に出かける機会がありました。久しぶりに訪れたカサロマはとっても新鮮で、思った以上に楽しいのひと時を過ごすことができました♪ということで今回は、トロントのカサロマをご紹介いたします。

 カサロマは、トロントのミッドタウンにあるゴシック・リバイバル様式の城風の邸宅と庭園で、トロント市の歴史的なランドマークです。1911年から1914年にかけて、金融家ヘンリー・ペラット卿の邸宅として建設されました。建築家は、当時の著名建築家 E. J. レノックスです。

 カサロマの建設費用は、当時のお金で約350万ドルとか、建設には299人の労働者が3年もかかったそうです。そのお城的な外観もすごいのですが、注目すべきはその施設設備!なんと邸宅内には、エレベーター、大型オーブン、プール、および地下ボウリングレーンなどがつくられました。それに秘密の通路なども作られたのです。ちなみに地下1階から地上3階まであるこの巨大な邸宅には、98もの部屋があるそうですよ~すごいですよね。

 個人的に一番興味深く見学したのは、2階にあるペラット卿みずからのお部屋だったスイートルーム。ここのトイレとシャワー設備は一見の価値ありですよ!1900年代初めの施設がそのまま残っているのですが、現在私たち使っている設備と大きな差がないことに驚かされました。

 3階の大部分は未完成のままで、現在はカナダ女王所有のライフルの連隊博物館として使用されています。 ペラット卿はライフルマンとして連隊に加わり、階級を上げて指揮官にもなったそうです。また3階からは螺旋階段を利用してタワーの頂上部まで登ることができます。見張り用のタワーだったのでうしょうかね、なかなか階段も狭くて登るのはちょっと大変ですが、ここもぜひ見て頂きたいポイントです。

エレベーターも!
エレベーターも!

 さてこのペラット卿の邸宅として建てられカサロマですが、いろいろな時代背景のなかで、その所有者もかわっていきます。1920年代には投資家グループがホテルとして運営したこともあったそうですし、買い手がつかず空き家同然という時期もあったそうです。現在はトロントのエンターテイメント会社がオーナーとしてカサロマのもつ独特な価値を最大限活かした企画等で人気を得ています。特にカサロマのユニークな使い方は、映画やテレビのロケ地ではないでしょうか。皆さんおなじみのハリウッド映画がたくさんこのカサロマで撮影されています。有名な映画ではシカゴ、Xメンなどでしょうか。建物の中には、ここで撮影された映画とその映画に出演したスターの人形が展示してある「CASALOMA BACKSTAGE CELEBRITY GALLERY」というエリアもあって楽しめますよ♪そのほか、結婚式の会場としても人気がありますし、施設内の高級レストランでの食事も人気です。

 今回ご紹介したCASA LOMA、年間を通していろいろな企画を実施されてますので、ぜひ一度お出かけになってみてくださいね~!

文: 近鉄インターナショナル   エクスプレス(カナダ) 石原