バンクーバー・ガスタウンのヘアサロンオーナーがコロナ禍に清掃員として活躍


カナダの地元メディア「Global News」が、バンクーバー・ガスタウンで経営するヘアサロンが一時閉鎖に追い込まれながら、清掃員としてCOVID-19パンデミックと向き合ってきたサロンオーナーのケリー・シェデヴィッツさんにインタビューをしている。

3月中旬にサロンを一時閉鎖せざるを得なくなったシェデヴィッツさんは、今後の収入とともに自分も何か新型コロナと戦う人々のためにサポート出来るのではという思いを持つようになった。このパンデミックが、大切なサロンを閉鎖しなければならないくらい深刻な問題ならば、ウイルスと戦うために自分も出来ることをしたいと考え、自分ができることは掃除をすることだと気付いたそうだ。そしてバンクーバーのダウンタウンにあるセント・ポールズ病院の清掃作業の仕事に応募した。

こうしてハウスキーピング部で清掃員として防具に全身を包みながら、院内の様々な場所を磨き、消毒するというフルシフトの仕事が始まった。シェデヴィッツさんの上司は、彼女の勤務態度は並外れたものであり、ウイルス感染の危険があるにも関わらず、現場に残り患者や医療従事者などみんなの安全のために尽くしていたと語った。

インタビュー内でシェデヴィッツさんは、自分に向けられる賞賛をほかの清掃員チームや病院の裏方として働く人々へ向けた。シェデヴィッツさんは、病院にとってこれらの仕事は非常に大切なものであり、粘り強さも必要で、ものすごい作業量をこなさなければならない仕事だと述べ、このような人たち無しで病院は稼働できないとした。

ブリティッシュコロンビア州の規制が緩和されたことを受け、先日清掃員としての最終日を迎えた彼女は、花束と共に多くの人から温かい言葉で見送られた。

本文=TORJA特派員 川田英奈