第2回: 銀行との上手な付き合い方①|カナダのお金について「なるほど納得!銀行のいろは」

第2回: 銀行との上手な付き合い方①|カナダのお金について「なるほど納得!銀行のいろは」

 新年を迎え、仕事もプライベートも心機一転、新たな気持ちで臨もうとしている方が多い中、今月及び来月は銀行と上手に付き合うために知っておきたいこと、銀行の資源の上手な活用方法について少々お話し、新年及び今後の資金管理に役立てて欲しいと思います。

銀行といえど、結局は人間関係

 「お得意先」という概念は日本のどの業界にも通じるものとして存在しますが、実はこれ、カナダの銀行にも該当する考え方です。個人取引にしろ、法人取引にしろレートや手数料面で優遇を貰えるかどうか、規定事項において例外的処理をして貰えるかどうかはこの「関係」に左右されます。ここでいう関係とは、客観的には自分と口座を持っている銀行との取引関係という見方をしますが、結局のところは自分が取引する支店の誰かに知られているかどうかが鍵となります。関係構築はもちろん一夜にはできせんし、Give-and-takeの法則で成り立っています。今まで決まった支店と付き合ってこなかった方は、取引をするための支店を一つ決めて、有事の際はそこに行くようにし、行員や支店長と顔馴染みになってみましょう。複数の銀行と取引がある方は、預金及び投資面におけるニーズを一行にまとめたり、住宅ローンを一行にまとめたりと一つの銀行における取引規模や金額を増やしてみましょう。

 肝心なのは、担当者を付けることです。取引内容の多様化や取引金額の増加があれば、担当者が付けやすくなり、やがて関係深耕に結び付いていきます。そして、その担当者と定期的な連絡を保ち、ファイナンシャル・アドバイスやサポートを必要とする節目が巡ってくる度に自分のニーズを担当者に伝え、また担当者からアドバイス及びサポートを貰うことによって、お互いの間に信頼関係を築きます。この信頼関係のお陰で多かれ少なかれ担当者から顧客に「情」というものが移り、いざという時に助けて貰える原動力になります。何らかの理由により通常の銀行業務規定外のお願いをしなければならない状況に陥った際、通常は例外的処理ができないようなことでも、担当者との間に強い信頼関係があれば、「お客様の力になりたい」という気持ちが芽生え、上層部から承認を取ってくるように動いてくれます。

 また、カナダの銀行の支店では実に様々なサービスを提供しています。基本の預貯金、投資、借り入れは言うまでもなく、ファイナンシャル・プランニング、退職プラン、遺産相続計画等に関する相談を無料で受けられます。担当者を通して、これらの分野におけるエキスパートと接点を作ることはカナダの銀行と付き合っていく上で重要なことであり、その恩恵を受けられるチャンスが必ずいつか訪れます。

Lucia Ma

小学校~大学までを日本で過ごす。大阪大学卒業後、カナダウォータールー大学に留学、修士号を取得。大手邦銀海外支店日系法人課において3年間の勤務経験を経て、Royal Bank of Canadaに転職。現在は中小企業の顧客の法人口座管理、融資、キャッシュ・マネージメント等を担当。