最近、私の周りで人気のNetflixでドラマ”テイルズ・オブ・ザ・シティ”。
もともと1993年に第一シーズンが放送され、その後1998年に第二シーズン、2001年に第三シーズン(3話のみ)が放送されたテレビドラマ。
Soap Operaとカテゴリーされるドラマで、soap operaとは日本語でいうと、昼ドラ。私的には、このドラマは昼ドラと韓流ドラマを足して割った感じです。
アメリカのサンフランシスコを舞台に、様々なLGBTQのキャラクターが登場します。
その続編が、新作として一部キャストはそのままでネットフリックスで作成、放送中!
私たちは元のシーズンを知らなかったため、最新の1話を見たあと、1~3シーズンを全て見て、最新版のものに戻ってきました。日本のネットフリックスでも見れると思います。
さて、この最新シリーズでこんなエピソードががありました。
ディナーパーティーのシーン。参加者はみんな50歳前後で、1人だけ20代の参加者がいます。
さて、会話の中で年上のゲストの1人が【Tranny】という言葉を使いました。
この言葉を不快に感じた若者は「その言葉は使うべきじゃない」と注意します。
Trannyとはトランスジェンダー(Transgender)を指す言葉で、軽蔑した意味が含まれてることが多いので、今は使うことが避けられています。
そうするとその年上のゲストが怒り始めます。
「今の若いゲイは、レーベルにこだわりすぎる! 俺たちが若い頃はゲイとしてどれだけ辛い思いをしてきたかお前ら若者は知らない! 好きな言葉を使わせろ!」
みたいな感じに。
LGBTのスタッフに聞くと、
「これだから若いゲイは」
「お前らは俺らの苦労をしらない」
「俺らの努力や戦いの結果、お前たちは今楽に生活できてるんだ」
という年上のゲイの人たちは実際に多いらしいんです。
彼らがゲイとして過ごしてきた時代は、ゲイというだけで実際に逮捕されたり、会社をクビになったり、またHIVが広がって薬もまだなかったので、大切な友人を亡くした人も多かったそう。
現在はカナダだとLGBTQは法律で人権としてきちんと守られ、HIVに関しては医療も発展し、死に結びつくことも少ないです。
彼らが闘ってきたことを大変だったんだろうなとは思うけど、だからといって、Transgenderのことを笑いながらTrannyという人を私は尊敬できません。
日本だと老害って言葉がありますよね。年齢を重ねてるから、いろんな経験をしてきたから何でも許されるとは私は思いません。
使用する言葉についても、時代によって変わってくる。昔はみんな何気なく使っていた言葉も、今は使わない方がいい言葉も多い。
自分たちは年齢を重ねてきて、ずっとその言葉を使ってきたんだから、今さら若者のために変えない!のではなく、いくつになっても、自分が何気なく使ってきた言葉が誰かを傷つけるなら、使わないようにしようという心がけでいたいと思った出来事でした。
面白いドラマシリーズなので、是非チェックしてみてください。特に古いシリーズは「え!そんなことおこっちゃうの!」的なこともたくさんです!
カナダ留学に来た高校生と話して日本の未来は明るいと思った
先日、ovrseeのLGBTプランで高校生2年生の生徒がカナダにいらっしゃいました。
このプランでは、1hのオフィスオリエンテーションを行なっています。
トロント、カナダの生活について案内した後に、なぜこのプランを申し込んだのかというお話になりました。
彼女自身はLGBTQというわけではありません。どうしてこのプランに興味があったの?と聞くと、学校の勉強でLGBTや身体が不自由な方などマイノリティーの社会における状況について高校で学び、そこで特にLGBTの世界における環境に関心を持ったとのこと。
このプランを作って本当によかった!と思った瞬間でした。
私が高校生の頃はLGBTなんて言葉すら知らなかったし、学校で学ぶ機会もなかった。 でも、時代は変わってきて、今の若い子はきちんとした知識を持って理解を深めている。
カナダにおけるLGBTQの事情、日本との違いなどお話させていただきました。その後、何か質問や聞いてみたことありますか?と聞いたら
「日本によけるレディースデイや女性限定の場所についてどう思いますか?」
って思いもよらない質問が返ってきたんです。
この16歳、すごい!
彼女はどう思うか、カナダで生活する私はどう思うかなど意見の交換をさせていただきました。
彼女だけではなく、今まで高校生の生徒さんをサポートさせていただいていますが、どの生徒さんも本当にしっかりしてる!!!
あと、思ったんです。留学にやってくる高校生は視野が広い。
私もどんどん年齢があがるにつれて、視野が狭くなってきてしまってるのに気づくことがあります。 好きなもの、嫌いなもの、得意なもの、苦手なものがわかってきてしまうので、チャレンジもなかなかできない。
でも、彼ら、彼女らはスポンジのように世界の出来事を吸収し、未来へ進んでいく。
カナダで見たことや経験を日本に持って帰って、素敵な大人になってほしいと心から思いました。