第26回 「Disability Insurance」|ファイナンシャルアドバイザーが解説!カナダの保険・投資商品

第26回 「Disability Insurance」|ファイナンシャルアドバイザーが解説!カナダの保険・投資商品

Disability Insurance(障害保険)は、障害に関連するリスクを管理するために提供されるプランで、病気やケガのために働くことができず、生計を立てることができない人に保障が支払われます。Disability Insuranceは被保険者とその家族が現在の生活を維持できるようにするためのプランです。

個人が病気やケガのために働けなる可能性は、住宅火災や深刻な自動車事故に比べて9〜11倍高いです。Mortalityとは死の危険性で、一般的には1000人辺りの死亡者数で表されます。Morbilityとは、特定の年齢層について、1000人辺りの障害の発生率として表現されます。医学の進歩により、死亡率は低下しましたが、かつては致命的だった病気を生き延びることができた人たちの多くは障害を持っています。その結果、死亡率は低下しましたが、罹患率は上昇しています。

なぜ、プライベートのDisability Insuranceを必要とするかの理由として、次の理由が挙げられます。

  • 雇用主または政府が後援するDisability Insuranceのプログラムに入ることができない
  • 雇用主や政府のプログラムでは現状の生活を維持するほどの収入を満たすのに十分でない

職場の福利厚生プログラムのない自営業、個人事業主、プロフェッショナルの方はプライベートのDisability Insuranceの加入をお勧めします。Disability Insuranceのプランは毎月所定の金額を支払うように設計されています。よくデザインされた障害保険プランは、個人が病気やケガをして働けなくなった場合に必要とする収入と、現在、余裕をもって支払うことのできる保険料とのバランスがとれています。傷害保険のプランを選ばれる際には、個人が障害を持った場合に受け取ることのできる月々の保障額(Benefit Amount)、個人が保障を受け取る前に障害を持っていなければならない間の待ち時間(Waiting Period)個人が保障を受け取ることのできる期間(Benefit Period)が検討事項となります。保障を受け取る申請をしている間に、病気やケガが治ってしまっていたら、保障を受け取ることはできません。そして、保障を受け取ることのできる期間が長ければ、長いほど月々の保険料は高くなります。月々の現在の収入より多くなる保障を受け取るプランに加入することはできません。なぜなら、保障の方が多ければ、元気になって、職場に復帰する動機がなくなる可能性があるからです。

Disability Insuranceにおける障害の主な原因は、身体的または精神的な原因となる事故や病気です。視力の喪失や手足の不自由な場合などは、たとえ被保険者が通常の業務を行うことができたとしても、障害者としての保障を受け取ることがあります。現在、Disability Insuranceの申請理由として多いのはうつ病です。