第20回 「生命保険」|ファイナンシャルアドバイザーが解説!カナダの保険・投資商品

第20回 「生命保険」|ファイナンシャルアドバイザーが解説!カナダの保険・投資商品

 カナダは経済的にも安定し、教育レベルも高く、環境のよい国として、世界で最も住みやすい国の一つとなっています。国民にとって、医療費が無料という恩恵を受け、カナダに住む人たちの平均寿命は82歳であり、今まで以上に長生きできるようになりました。

 一方、カナダ人の5人に1人は、癌、慢性糖尿病、心臓病、呼吸器疾患などの慢性疾患に対処していると推定されています。そして、病気、家族の死など予期しないことが起きた場合に、深刻な経済的影響を受けることは容易に想像できます。自分が病気になることを考えることは楽しくありませんが、深刻な病気の驚異的な自己負担の金額と、ご自身の月々の費用、交通費、食費、住宅、公共料金、育児、教育、介護等を合わせて、考えてみてください。

 カナダでは、基本的な医療費は無料であるものの、すべてが無料であるというわけではありません。カナダの最近の癌の経済的負担の費用に関するリサーチでは、患者は投薬、介護者の費用、予約への行き来の費用として、月に平均250ドルを自己負担として払うと言われています。投薬だけで、月に1000ドル近く自己負担する人も少なくありません。そして、深刻な病気の治療を受けている間には、仕事をフルタイムからパートタイムに変えたり、仕事を完全にやめたりすると、家計には大きな影響が出てきます。職場の従業員福利厚生プログラムに属している場合には、短期または長期の報酬を利用できる場合がありますが、すべての場合に適用されるわけではありません。まずは、職場の福利厚生プログラムの詳細について調べてみてください。そして、福利厚生のみでは足りない分を補うためのDisability Insurance、またはCritical Illness Insuranceの加入を考慮してみてください。

 Critical Illness Insuranceは保険契約の対象となる病気の診断を受けた場合に、非課税の一時金は支払われます。その給付金は、医療費の資金調達、家計費と家族の費用の賄い、事業費の管理、退職後の収入の代わりなど好きなように使うことができます。Critical Illness Insuranceの保障額は、万が一の場合にいくら必要になるかと、月々の保険料をいくら支払うことができるかによって、アドバイザーと相談して決められるといいと思います。

 Disability Insuranceは、身体的または精神的な障害のために、働くことができない間に、収入の60パーセントから70パーセントが保障されます。言い換えると、保障額は収入に応じて決まっています。そして、これらの保険は1年でも若ければ、若いほど、同じ保障額に対する支払保険料は安いです。