第6回 「2歩前進、1歩後退」|ファイナンシャルアドバイザーが解説!カナダの保険・投資商品

第6回 「2歩前進、1歩後退」|ファイナンシャルアドバイザーが解説!カナダの保険・投資商品

株価は上がっていますが、債券はダウンしています。米国とカナダでの一層強い経済成長と雇用の伸びは、パンデミックからの回復が進行中であることを示しています。経済の再開が第2四半期の堅調な収益を後押ししたため、7月の米国株式は上昇しました。その結果、インフレ懸念もやや緩和されました。

 しかし、米国では、伝染性の高いデルタが広がり、COVID-19の変異株と、経済成長率の潜在的な減速が心配されており、株価は上がったり下がったりしています。このような状況を背景に、経済の動きに敏感に反応するエネルギー株は後れをとっていますが、比較的安定したヘルスケア、不動産、公益事業セクターなどの株は力強く上昇しています。

非常に効果的なCOVID-19ワクチンのメーカーであるバイオ医薬品会社Moderna Incは、デルタ変異株のスプレッドが持続的なニーズであるワクチンとブースターの可能性につながったため、株価は急騰しました。他には、Googleの親会社であるAlphabet Incは、継続的な力強さを四半期決算報告に示しており、有料データ検索、YouTube、Googleも良好な結果を出しています。ModernaとAlphabet Incは良好すぎると言えます。

 新興市場は地盤を失い、7月に終了し、年初来で、この期間は実質的に利益を示しませんでした。中国政府は反競争的行動、データセキュリティ、社会的不平等を懸念し、ANT FinancialのIPOを中止し、反競争的行動への懸念を含むように拡大しました。そして、データセキュリティおよび社会的不平等に対し、継続的な規制圧力をかけています。その結果、国内企業の規制リスクが著しく上昇し、この期間に株価は約14%下落しました。

中国の「New Economy」株の売却は、eコマースやインターネットプレイに限定されず、ヘルスケア分野では、中国の4つの成長株すべてが急激な下落を経験しました。なぜなら、投資家はビジネスモデルにさらなる規制上の課題があるかもしれないことを恐れてたからです。これらの企業は、中核事業である保険サービスや医療製品市場にも、今後数か月でさらなる課題をもたらす可能性があります。データセキュリティーの課題は、いくつかの中国の金融株の非常に弱いパフォーマンスの背後にあるように見えます。

 世界の債券市場は7月にプラスのリターンを記録しました。そして、世界のほとんどの地域での債券市場は継続的な改善の兆候が見られています。