西洋の食卓を彩る〝日本食材〟を使ったアレンジレシピの提案を実演 カナダ最大規模の食品見本市 「RCショー2022」|特集「カナダ食学」

 RCショー2日目となる5月10日、会場ステージでは在ホノルル日本総領事館の牧野雄太シェフと在トロント日本総領事館の鈴木春菜シェフによる料理の実演ショーが行われた。日本食材を西洋の食卓向けにアレンジした料理の提案をテーマに、今回日本ブースに参加した愛媛県と岩手県の魚介や和牛、日本米を中心とした食材の魅力を最大限引き出した料理が紹介された。

 参加者からは西京みそと普通の味噌の違いや本ワサビの違いなどの質問も聞かれるなど、日本食材や日本料理に対する関心の高さがうかがえたステージとなった。

愛媛県産ヒオウギ貝と岩手県産アワビの霜降り
~潮の香り~

  1. ヒオウギ貝とアワビは片栗粉を付けて貝の出汁で軽くボイルをする。
  2. 二種類のソース…南瓜ソース:南瓜を裏ごしして、貝の出汁、牛乳、生クリームでのばす。肝と焼ナスのソース:ナスは皮ごと黒っぽくなるまで焼き、ミキサーにかける。肝と百合根は蒸して裏ごしする。ミキサーにかけた茄子と肝、百合根を合わせて味を付ける。
  3. サルサ野菜…白玉ねぎ、胡瓜、イタリアンパセリ、ディルをみじん切りして水にさらす。よく水気を切ったら、柚子ドレッシングと柚子胡椒で和える。
  4. 貝の泡のソース…貝の出汁にジェルエスペッサを加えて、泡状にする。
  5. 紫蘇とほうれん草のオイル…紫蘇とほうれん草をボイルする。ボイルした葉とオリーブオイル、塩をミキサーに入れて、混ぜる。ザルにキッチンペーパーを敷いて一晩漉す。
  6. あおさのりのパウダー…ミキサーにかけて細かくする。
  7. 1~6の食材を彩りよく盛り付ける。ライムを振りかけて、ハワイの塩で味を整える。

愛媛県産シマアジのポキ
~岩手県産・日本米「銀河のしずく」を使用~

  1. シマアジは3枚おろしにして皮を引く。自家製のそばつゆを塗ってバーナーであぶる。1cmの角切りに切る。
  2. 1のシマアジをおごのりとオリーブオイルで和える。
  3. 寿司シャリ…米を少し固めに炊いて、すし酢と合わせる。人肌くらいに冷めたら丸めて、上からあおさ海苔と抹茶のパウダーを振りかける。
  4. そばつゆのジュレ…そばつゆを出汁で割り、ゼラチンで固める。
  5. ガリ酢と米のエスプーマ…パースニップと生姜を甘酢に漬け、1週間ほど置く。出来上がったガリ酢に炊いた米を入れて、ミキサーにかける。エスプーマに入れて泡のソースにする。
  6. 酢味噌…西京みそと柚子ジュースを合わせる。
  7. 2~6の食材を盛り付ける。塩麴を少々、ポン菓子、ホースラディッシュを削ったら完成。

いわて牛の炙り磯辺巻き ~愛媛県産の海苔を使用~

  1. いわて牛は塩、胡椒をして高温のフライパンで両面焼き、オーブンで一定に火を入れる。盛りつけ始める直前に、牛骨のタレを塗り、バーナーであぶる。食べやすい大きさにカットする。
  2. 焼き海苔は半分にカットする。
  3. フランスパンはスティック状にカットしてオーブンで焼く。
  4. トリュフのマッシュポテト…2種類のじゃがいもを裏ごして、牛乳、生クリームでのばす。トリュフピューレとトリュフオイルを加えて味を整える。
  5. 盛り付ける。海苔の上にフランスパン、マッシュポテト、いわて牛の順で乗せていく。さらにウニ、本わさび、軽く牛骨のタレを塗って完成。海苔で巻いて食べる。