コロナ収束の兆しとこれからの展開|カナダのしがないラーメン屋のアタマの中 第36回

コロナ収束の兆しとこれからの展開|カナダのしがないラーメン屋のアタマの中 第36回

雷神もパティオオープン予定!

 先月、本格的にパティオ営業の再開が認められました。もともとパティオを構えていた飲食店のみならず、トロントシティの施策である「CafeTOプログラム」によって、臨時のパティオを設置したレストランやバーでも、たくさんのお客さんが来店して嬉しい悲鳴が聞こえてきます。3月にパティオの営業が認められて2週間でシャットダウンを強いられた苦い記憶もありますが、今回はワクチン接種が大規模に進み、新規感染者も目に見えて抑制出来ていることから、堅実な経済再開の第一歩であることを願うばかりです。

 引き続き、長期的なコロナの収束に向けて、気を緩めることなく感染予防対策に努める必要はありますが、この夏は雷神でもパティオでお客さんをお迎えしたいと考えておりますので、その際はぜひよろしくお願いいたします。

アフターコロナ

 世界的に見ても、ワクチンによる抑え込みがかなり効いているようですが、まだまだ免疫の持続性などはこれから明らかになってくる事ですので、コロナの収束となると、やはり長い目で見ていかなければならないでしょう。また、リモートワークがここまで社会に浸透して、オフィスを引き払った企業も数多く、都市や繁華街の様相は、コロナ前とは違ったものになるだろうというのが一般的な見方であるように思います。

 コロナ後、ほんの一時だけダウンタウンの住宅価格が横ばいになりましたが、現在は既にコロナ前と変わらず、明らかに上昇傾向に転じています。世界中の政府が、コロナの救済措置や経済の刺激のために大量のマネーを投下した結果、まずは株式市場に流れ、次に不動産にお金が流れている、というのが妥当なところでしょう。住宅の賃貸価格は借り手市場となり、大幅にレントが下がったという話も耳にしますが、ビジネスの賃貸契約は長期スパンですので、そういった恩恵が受けられることは期待できないようです。

 これらの話をまとめると、都市やダウンタウンから、人は減ったが家賃は上昇していく、という飲食店や小売店から見るとやっかいなねじれが生じるのではないか、という懸念が浮かび上がります。これまでも、ダウンタウンの家賃は高騰を続け、個人店や中小企業は苦戦を強いられてきましたが、それに加えて人が減っていくとなると、さすがにこれまでの戦い方では厳しくなりそうです。

雷神オンラインショップに「Kingyo Izakaya」「Tsuchi Café」の商品も登場!

 しかし、暗い話ばかりをしたいのではなく、時代の変わり目には新たなビジネスチャンスが生まれるのもまた然り。コロナ後に始めた冷凍ラーメンは、トロントやバンクーバーの多くの飲食店が、冷凍ラーメンや冷凍うどんを始めたという事例を数多く見聞きし、徐々に市場が形成されつつあるのだなと、嬉しい気持ちでいっぱいです。仕事、食事、教育からエンタメに至るまで、生活のすべてが家の中で完結する世界の到来はコロナによって加速し、第33回のコラムでも触れた中食市場は盛り上がりを見せています。加えて、コロナ後に始めた自社デリバリーですが、先月から、「Kingyo Izakaya」さん、「Tsuchi Café」さんのアイテムも販売させていただくこととなり、開始当初は予期していなかった新しい展開にわくわくしております。オンラインストアもぜひ一度お試しいただけると幸いです。

オンラインストアはこちらからチェック!

 なんだか、今回は宣伝になってしまいましたが悪しからず。人はずいぶんと正解を導くことに慣れてしまったと感じる今日この頃ですが、正解のない激動の時代を必死にサバイブするのみです。しがないラーメン屋の応援よろしくお願いいたします。