おいしい!うまい!Japanese Curry Toronto|特集「日本のカレーが美味しい!Oishii! Umai! Japanese Curry Toronto」#食の編集部食べ歩きシリーズ

おいしい!うまい!Japanese Curry Toronto|特集「日本のカレーが美味しい!Oishii! Umai! Japanese Curry Toronto」#食の編集部食べ歩きシリーズ

どこか懐かしく、そして新しい。日本のカレーは今、トロントの食シーンで静かに注目を集めている。各店が独自にアレンジや開発を重ね、その味わいは一つとして同じものがない。ご飯、麺、パンと自在に姿を変えながら、王道のカレーライス、出汁と重なるカレーうどん、揚げ物との組み合わせ、さらには麺料理との融合へと広がっている。1927年に日本のパン屋で生まれたカレーパンもまた、約100年を経て海を渡り、日常の味として根付き始めた。記憶に寄り添う味と、今の感性が交差するJapanese Curry。その波は、やがて大きなブームへと変わるのかもしれない。

この唐揚げがたまらん!オリジナルブランドの唐揚げが主役のカレーライス
Ramen Buta-Nibo / Karaage Mukai

547 Danforth Ave
instagram.com/butanibo

Greektownに店を構えるRamen Buta-Niboは、二郎系ラーメンで知られる一軒。そして店内には、唐揚げ専門ブランドKaraage Mukaiが併設されている。唐揚げカレー自体は珍しくないが、ここでは専門ブランドとして磨き上げられた唐揚げが主役となるのでぜひ味わいたい。

外はカリッと香ばしく、中はジューシー。さらに特製の塩だれで味を整えることで、衣・肉・味付けのすべてが計算された仕上がりになっている。単なるトッピングではなく、しっかりと研究された一品であることが伝わる完成度だ。

その唐揚げを受け止めるカレーもまた個性的。ベースにはラーメンで使用される豚のスープが使われており、ひと口目から重厚なコクが広がる。野菜の旨味を重ねながらも、軸には豚の風味がしっかりと残り、奥行きのある味わいを形成している。唐揚げを追加注文してボリュームを出すファンも多いそうだ。

出汁とスパイス、正統派うどん屋さんだからこそのカレーうどんとカレーライス
Zen Sanuki Udon

3720 Midland Ave. unit 113-114, Scarborough
zensanukiudon.com

自家製麺と和出汁にこだわるZen Sanuki Udonのカレーで特徴的なのは、それぞれの料理に合わせてルーを別々に仕込んでいる点だ。同じ“カレー”でありながら、味の構成は明確に異なる。
カレーうどんは、和出汁と一体になる設計。子どもから年配まで食べやすい、やさしい味わいをベースにしながら、出汁の旨味と重なることで奥行きとコクが生まれる。もっちりとした自家製うどんに絡むスープは、出汁・麺・カレーが一体となった完成度を感じさせる。

一方のカレーライスは、より力強い方向へ。玉ねぎ、生姜、ニンニクを飴色になるまで炒め、蜂蜜やビーフブイヨンを重ねたルーに、さらにスパイスを加えることで、深みのある味わいに仕上げている。

人気のチキンカツカレーは、皿からあふれんばかりのボリュームが印象的。カラッと揚がったチキンカツは香ばしく、ルーと重なることで満足感の高い一皿となる。

肉の旨味で押し切る、濃厚カレー
GYUGYUYA

肉汁があふれ出すジューシーなトッピング!
177 Dundas St W

ダウンタウンに構えるGYUGYUYAは、日本式カレーを主軸に据えた専門店。シンプルな構成の中で、カツや唐揚げ、ハンバーグといったトッピングを組み合わせるスタイルは、日本のカレー食堂そのものだ。


ルーはしっかりとしたとろみとコクを持つ濃厚タイプ。ハンバーグカレーは、この店の魅力を象徴する一皿。表面を香ばしく焼き上げたハンバーグは、ナイフを入れた瞬間に肉汁があふれ出すほどジューシーで、濃厚なルーと重なりながら、力強い旨味を口いっぱいに広げていく、満足感ある一皿だ。

とろふわ卵と一緒に安心感が広がる、まさに“食べる癒し”
Petit Potato

1033 Bay St, Unit 1 他
petitpotato.com

トロントで3店舗展開するPetit Potatoでは、台湾料理や日本のフュージョン料理がいただける。トロントにいながら、日本のカレー文化を味わえるのが嬉しい。

今回は、チキンカツオムカレーを、カレーソース増し(無料)で注文。サクサクのチキンカツに、とろりとかかったカレー。これ以上ない贅沢。メニューにはスパイシーと書かれているが、辛いものが苦手な人だと、ギリギリ食べれるくらいの辛さレベル。激辛ではないのでご安心を。ふわふわの卵が辛さを和らげてくれる。オムライスの中のご飯もカレー色。柔らかい卵に包まれたご飯と、衣の香ばしさ、カレーのコクが絶妙なコンビネーションだった。

デザインアワードを受賞している同店は、内装からメニュー、カトラリーなど、オシャレなデザインが店内の至る所に散らばっている。

デザインアワードを受賞している同店は、内装からメニュー、カトラリーなど、オシャレなデザインが店内の至る所に散らばっている。

天ぷら専門店で味わう絶品海老天カレーライス
KONJIKI & AKIMITSU(ダウンタウン店)

41 Elm Street
konjikiramen.com

KONJIKI & AKIMITSUのダウンタウン店は、ラーメンブランドKONJIKIに加え、AKIMITSUの天ぷらを味わえるのが大きな特徴だ。
その個性がよく表れているのが、海老の天ぷらカレーライスだ。エビフライをのせたカレーは珍しくないが、熱々の海老天を合わせるスタイルはそう多くない。揚げたてならではの軽やかな衣はサクサクと心地よく、海老の甘みを包み込みながら、カレーに新しい食感のコントラストを生んでいる。

ルーにも、この店の本気が表れている。写真からも分かる細かなつぶ感は、野菜を時間をかけて煮込み、旨味を溶け込ませている証。豊かな風味でをコクと旨味を積み上げた日本式カレーに仕上がっている。この日は自家製キムチに、天かすを浮かべた味噌汁が添えられるなど、付け合わせにも個性が光った。

ラーメンともカレーライスとも違う、新しい満足感
Kajiken

4850 Yonge St, North York
kajiken.ca

油そばで人気のKajikenでは、チキンカレー油そばがいただける。薄いクリーム色のカレーソースだが、見た目とは裏腹に、パンチの効いたカレー風味がもちもちの太麺に見事に絡み合う。辛いものが苦手な人は要注意。辛いと感じてきたら、唐揚げで緩和しよう。拳の半分ほどの大きな唐揚げが4つもトッピングされている。カレーの辛さを和らげてくれる頼もしいトッピングだ。お腹いっぱいになること間違いなし。一度食べると忘れられない、個性的な油そばだ。

植物性で描く、軽やかなカレーライス
Tsuchi Cafe

ヴィーガンフレンドリー
688 College St
tsuchicafe.com

リトルイタリーに佇むTsuchi Cafeは、日本の食文化をベースにしたプラントベース専門のカフェ。ヴィーガンでありながら満足感のある料理を提供している。
そのカレーライスもまた、動物性に頼らずに構築された一皿だ。野菜の甘みや発酵の旨味を重ねたルーは、重さではなく“深み”で食べさせる設計。日本のカレーらしいとろみとコクを保ちながら、後味は軽やかに抜けていく。


白米の中央にルーを寄せたシンプルな盛り付けに、たっぷりのキャベツとピクルス。シャキッとした食感とほのかな酸味が加わることで、味わいにリズムが生まれる。
同店で人気のカレーパンに象徴されるように、植物性でありながらもしっかりとしたコクと満足感を実現しているのも、この店ならでは。

日常に寄り添う、正統派カレー
Tokyo Kitchen

20 Charles St E
tokyokitchentoronto.com

ヤング&ブロア近くに佇むTokyo Kitchenは、日本の家庭料理を中心に据えた一軒。“日常の和食”が充実していて、気取らない温かさで長く親しまれてきた。
その流れの中にあるカレーもまた、奇をてらわない正統派。とろみのあるルーは、玉ねぎの甘みと肉の旨味がしっかりと溶け込んだ、どこか懐かしい味わいに仕上がっている。
写真の唐揚げカレーは、その魅力を端的に表す一皿。唐揚げは人気で、外はカリッと香ばしく、中はジューシーに仕上げられている。まろやかなルーと重なり、シンプルながら満足感の高い組み合わせに満たされる。

小さいけれど、しっかり〝カレー欲〟を満たしてくれる
Paris Baguette

2401 Yonge st, Unt 103 他
parisbaguette.ca

韓国チェーンのベーカリー・カフェ、「パリス・バゲット」にあるこんがりきつね色に揚げられたカレーコロッケパン。サクサクのパン粉とアクセントの黒ゴマをまとった柔らかなドーナツ生地に、優しいカレー風味の様々な野菜が詰まっている。

サクサクっ!

辛さは全くない。軽食にも、おやつにもなる万能さ。遠く離れた場所でも、日本を感じる惣菜パンが食べられるのがありがたい。

軽やかに極める、上質カツカレー
SAKU

22 Edward St
sakukatsu.com

バンクーバー発のとんかつ専門店として人気を集めるSAKUは、素材と揚げの技術にこだわる“プレミアムカツ”を掲げる一軒。
カツカレーは、その魅力を端的に示す一皿。均一に揚がった黄金色の衣はサクッと軽く、噛み進めるとやわらかな肉の旨味が広がる。濃厚すぎないバランスのルーが寄り添うことで、カツの食感と風味を引き立てながら、最後まで軽やかに食べ進められる。
キャベツや味噌汁、漬物が整えられた定食スタイルにより、一食としての完成度も際立つ。重たさを感じさせず、それでいてしっかりと満たされる構成だ。

コンテンポラリー和食から生まれたカレー
Imanishi Japanese Kitchen

1330 Dundas St W
imanishi.ca

ダンダス・ウェストに佇むImanishiは、コンテンポラリー和食を掲げる一軒。居酒屋と食堂が交差する独自のポジションもこの店の魅力だ。
カレーは、派手さではなく、積み重ねた旨味で魅せる一皿だ。チキンとビーフのダブルストックをベースにしたルーは、コクに奥行きを与えながらも重すぎず、どこか“家で食べるカレー”の安心感を残す仕上がり。とろみのある日本式らしいテクスチャーに、ほのかなスパイスの余韻。白米とともに、素直に「うまい」と感じさせるバランスがある。

王道にひと工夫、タルタルで完成するカレー
Ramen Raijin

24 Wellesley St W
ramenraijin.com

トロントのラーメンシーンを支えてきたRamen Raijin。提供されるカレーは、カツカレーと唐揚げカレーの二本柱。いずれも日本式らしいとろみとコクを持つ王道のルーをベースにしながら、ラーメン店ならではの厚みのある旨味が感じられる仕上がりとなっている。
特徴的なのは、その上に重ねられるタルタルソース。サクッと揚がったカツや唐揚げに、まろやかなタルタルが加わることで、コクにクリーミーさと酸味が重なり、味わいに立体感が生まれる。


濃厚なカレー、香ばしい揚げ物、そしてタルタルのやわらかな余韻。単調になりがちなカツカレーに、軽やかな抜けと奥行きを与える構成だ。ミニカレーはラーメンとセットのコンボで6ドルが4.50ドルになってお得だ。

学校の給食や家庭の食卓を思い出す、どこか懐かしい味
Isabella’s Donuts

2200 Yonge St他
isabellasdonuts.com

もちドーナツでお馴染みの「Isabella’s」は、今ではトロントで7店舗展開する人気店。こちらでは、日本のパン文化が生んだ、最高のカレーアレンジ「Curry Bun」もいただける。

オーブンベイクされたパン粉がついた生地は、とってもヘルシー。薄皮のパンの中には、じゃがいもと玉ねぎ、にんじん、ほうれん草のフィリングがぎっしり詰まっており、食べ応え抜群。マイルド・ジャパニーズ・カレーと書かれていたが、甘口カレーほどにマイルドなので、辛いものが苦手な人や、小さなお子様でも食べられる素朴で優しい味わいに仕上がっている。手軽に食べられるのに、満足感はしっかり。

甘さとコクが前に出て、あとからじんわりスパイスが追いかけてくるコク旨カレー
Hinoya Curry

20 Carlton St
hinoyacurry.net

日本最大級のカレーグランプリ王者がトロントに上陸!カレーのベースは「ビーフ」と「野菜」から選べるため、ベジタリアンの人も安心だ。今回は「焼きチーズカレー」を注文。運ばれてきたカレーは、焼けたチーズの香ばしい香りがふんわりと漂い、さらに食欲をそそる。


スプーンを入れた瞬間に感じる、とろみのあるルーの重厚感。見た目からすでに美味しい。「Sweet First, Spicy Later」と謳っている通り、最初の一口がビックリするほど甘い。そして、食べ進めると、ガツンと辛さとコクが後から追ってくる。辛さが苦手な人は要注意なレベルだ。店内から鼻をすする音があちらこちらから聞こえてくるということは、辛いと感じたのは私だけではないようだ。
カレーが辛い分、とろけるチーズとの相性が抜群で、スプーンが止まらない。かなりのボリュームがあるので、卓上に置いてある天かすでアクセントを加えたり、七味で味変するのも面白い。

シンプルなのに、忘れられない72時間煮込んだ優しい味
MENAMI

5469 Yonge St, North York
menamitoronto.ca

トロントでも、個性豊かな日本カレーに出会える。 うどんが人気の「MENAMI」では、72時間じっくりコトコト煮込まれたカレーがいただけるとのことで、大いに期待して訪れた。今回は海老天と野菜天ぷらがのった「天ぷらカレーライス」を注文。日本ではエビフライとカレーライスのコンビが大半だが、さすがトロント、異色の組み合わせで驚かせてくれる。他にもカレーうどん、ポテトカレーうどん、カツカレーや、ベジタブル天ぷらカレーなど、カレーのラインナップが豊富だ。


牛ひき肉が入ったカレーはとてもマイルドで、辛いものが苦手な人でも大丈夫。しっかり煮込まれたルーは、時間そのものを味わっているよう。クミンも入っているそうだが、スパイスよりも、コクと安心感のある、まろやかなカレーに仕上がっていた。