安倍晋三元首相の死を悼む|東北の小さな酒蔵の復興にかける熱い想い【第120回】

 安倍元総理大臣が銃撃に倒れました。参議院議員選挙の真っただ中、奈良で応援演説中に背後から撃たれ、残念ながらお亡くなりになってしまいました。このニュースは日本では大変大きな衝撃と、その日の夜はテレビ東京以外は全て特番を組んで特集するほどでした。

 日本の偉大なるリーダーで、東日本大震災後に自民党政権が誕生した時の総理大臣でした。あらためてここにご冥福をお祈りいたします。

 自然災害はなかなか防ぐことは出来ませんが、テロや暗殺行為などは、人的資源を使えば防ぐことも可能なのではないかと思っています。背後から来て、いきなり撃つなんて、あまりにも卑怯ですし、あまりにも残忍。ただ、日本の報道でもかなり書かれていますが、SPの責任問題もあります。SP個人の責任ではなく、組織的にSPの在り方なども今後しっかりと検証していかなければいけないと思っています。今回ついたSP一人に責任を擦り付けるのは絶対にダメです。

被災地の復興を考えてくれた人

 東日本大震災後に総理大臣となった安倍さんは、被災地にも何度も何度も足を運んでくれました。奥さまも被災地に総理と一緒のときもあれば、総理とは別に、何度も何度も足を運んでくれました。被災地の事を一番考えて、被災地に心から寄り添ってくれた政治家でした。たくさん批判もあるかと思いますが、私は少なくとも、うわべだけで何もしない政治家よりも、安倍さんは本当に被災地の復興を考えてくれた人だと思っています。

 また、その後、被災地の復興の目玉でもあるリニアコライダー誘致に関しては、一関市の元市長が追悼で書かれていましたが、とても熱心に話を聞いてくれて、会うたびにリニアコライダーの話題になったと書いていました。

國酒として、日本酒の未来を大きく期待してくれた一人

 私の日本酒業界でも安倍さんは大変大きな旗振り役をしてくれました。國酒として、世界中で日本酒が飲まれるように、国家戦略として日本酒の海外輸出を推進してくれました。安倍さんが総理大臣として各国を回る際には、日本酒をお土産に持って行ったり、現地で日本酒を使ったパーティーをしてくれたり、メディアの前で日本酒で乾杯をしてくれたり、震災後の経済ダメージを大きく受けた東北の蔵にとっては、感謝してもしきれないほど、日本酒を世界に発信してくれました。國酒として、日本酒の未来を大きく期待してくれた一人でもあったと思います。安倍さん自身はお酒は強くないのですが、文化としての日本酒と位置付けて、日本のアイデンティティーとして発信してくれました。

 偉大なる日本のリーダーを亡くしてしまいましたが、私たちはその遺志を継ぎ、日本を光り輝く素晴らしい国にしていく事で報いていきたいと思います。安らかにお眠りください。

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南部美人 / http://www.nanbubijin.co.jp