その時、私たちはどうするのか。|東北の小さな酒蔵の復興にかける熱い想い【第116回】

 ロシアのウクライナへの侵攻という衝撃的なニュースが飛び込んできた2月末、まさかこの時代に戦争がおきるとは予想もしていませんでした。あらためてウクライナの皆様のご無事を願ってやみません。

 東日本大震災などのような大型の自然災害について、備えは万全に、と啓蒙してきましたが、今回のような戦争に代表される人的災害については何も教えてもらっていません。特に日本は憲法9条の影響もあり、世界で一番良い意味でも悪い意味でも戦争が縁遠く感じている国だと思っています。

 どこかの小さな国同士の争いではなく、ロシアという世界を代表する大国で、国連の安保理の常任理事国がしかけた戦争ですから、世界中で今後どこでもおきる可能性を否定できません。

 その時、私たちはどうするのか。爆弾やミサイルが飛んできたときにどこへ避難するのか。自然災害なら周知されている避難所に逃げればいいのですが、爆弾やミサイルなどが来たら、それを防ぐための防空壕のような避難所は残念ながら日本各地にありません。都会なら地下鉄の駅など地下に逃げることが出来るかもしれませんが、岩手のような田舎には地下鉄は通っていません。そうなると、ミサイルや爆弾が来ない安全な避難所はどこにあるんでしょうか。

そしてそれを誰が教えてくれるのでしょうか。

防空壕跡
防空壕跡

 世界が変わった2022年、これからは自然災害への対策はもちろんですが、本気で今回のような戦争状態になったらどこに避難してどうするのか、を真剣に考えなければいけません。憲法9条があるから侵略戦争に巻き込まれない、という保証はどこにもありません。

 もちろん日本が仕掛ける戦争など絶対にダメですが、仕掛けられたらどうするのか。やり返すことが今のところ出来ない日本では、米軍に助けてもらうことしか方法がありません。しかし、助けてもらう間にも避難しなければいけない状況は変わりません。

 まずは自分の身は自分で守らなければいけません。近くの家族や大切な人の命も守らなければいけません。今から防空壕を掘るのか?と言われますが、それも現実的ではありません。

 とても考えさせられた一か月でした。対岸の火事ではありません。いつ日本もこのような状態に巻き込まれてもおかしくありません。自然災害同様、しっかりとした心の準備と物理的な避難の準備をしておかなければいけません。そして一日でも早くこのロシアとウクライナの争いが終わる事を心から祈っています。どうか世界が平和でありますように。

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