今年はこうなる2018年度ヒロの大予想 | バンクーバー在住の人気ブロガー岡本裕明

今年はこうなる2018年度ヒロの大予想 | バンクーバー在住の人気ブロガー岡本裕明

かつて「今年はこうなる」的な大予想は割と少なかったのだが、最近では金融関係の企業を中心に大はやりで「とんでも予想」をあちこちで目にするが大外れしているものも多い。私は万馬券狙いの博打予想はしないが、年々この予想も考える要素が増えて難しくなってきた感がある。

まず、2017年の予想はどうだったか、と言えば「安倍政権真骨頂」「日経平均もダウも2万どころではない」「欧州は混とん、民族主義の芽生えか」「驚くべきテクノロジーの進化」あたりはよさそうな気がするが、他はまずまずというところだろうか?

明白に外したのは「トランプ大統領 アメリカのシンボルに」だ。言い訳をするつもりはないが私は大統領は不人気というよりコアの支持層をがっちりつかんでいるとみている。また景気が持続的回復をしているのも企業業績が良好なのも、税制改革が進むのも一応はプラスサイドだ。にもかかわらず、メディアはどうしてもリベラル側に立つケースが多く、都市層と女性目線が反映されやすい状況にある。ただエルサレムの一件は墓穴を掘ったかもしれない。

バンクーバー在住の人気ブロガー岡本裕明

では、2018年の10大予想を早速始めよう。

1「相手が弱すぎ、日本の政治」
安定与党に対して野党は足並みがもつれて再び転ぶ。野党は与党の批判をするのに長けた党なのに「批判の流儀」へのこだわりには一歩も引かない。それにしても小池百合子旋風ならぬ扇風機で吹き飛ばされた民進党は何処に行くのだろう。枝野氏はかつての全学連をほうふつとさせる。

2「混とん、世界の政治」
18年の着目点は多い。まずはトランプ、習、両トップの政権安定化が最大の焦点。共に自国中心主義を更に推し進めるだろう。ドイツ、メルケル氏は賞味期限到来で政権運営大苦戦となり、引退の声もチラホラ聞こえるかもしれない。英国の離脱はなんだかんだ言いながら推進するも英国にとり悪い条件とはならない。ロシアはプーチン大統領が当然の如く再選される。

3「日本の会社大変革」
「大企業よ、さようなら、中小企業さん、こんにちは」の時代がやってくる。起業ブームは戦後直後以来となり、若者のチャレンジぶりと新しい働き方で労働の概念が変わる。大手企業で働く歯車意識から小さくても「よい汗をかこう」と考える若者たちが増えるのもライザップ効果の一種かもしれない。

4「世界経済は荒れ気味」
おおむね晴れ、ときどき嵐を伴う大雪。18年経済は不安要素満載だ。9年目の好景気を享受するアメリカはまだ大丈夫なのか、中国経済の足元は?欧州の構造改革は?民族主義台頭、そして世界の経済格差は更に広がりそうだ。また国家破たんしそうな小国が2、3現れるかもしれない。驚くようなニュースが飛び込み、ローラーコースターのような日々を送るかもしれない。

5「日本経済はトリプルスリー!」
物価高がやってきた!物価なんて上がるわけない、と思っていたら知らぬ間にすべての価格があれよあれよと上がっていく。日本は4月が物価高のキー。世界では人件費高と管理費用の増大となる。日本では「インフレ率3%、日経平均3万円、不動産3%上昇」のトリプル3があってもおかしくない。

6「あぁ、ビットコイン」
7年で100万倍に膨張した架空、いや仮想通貨ビットコインは宇宙の爆発如く、ブラックホールとなり、投機家のマネーをすべて吸い込む。仮想通貨に沸いたあの盛り上がりは何だったのか、という落胆する個人投資家を前にニヤニヤする機関投資家と中央銀行の顔が浮かぶようだ。

7「ITの反乱」
IoT、AR、VR、AIの正式名称と意味を全部答えよ、という中学校の試験もありそうだ。自動車もこの組み合わせで自動運転化がさらに近づく。車には電気で。かつてガソリンスタンドがあったところがコンドミニアムに変貌しているカナダは否が応でもその方向にあるといえる。だが、悪い奴もいるものだ。そんな先端技術にハッカーを仕掛け、自動運転の車はいつの間にか盗まれ、個人情報も全部抜き取られる。悪との戦いは終わりそうにない。

8「それでも上がるカナダの住宅価格」
カナダの不動産がなぜ高い、と言えば住宅需要ではなく、富裕層の貯蓄だからだ。カナダが政治的に安定し、差別なく海外と資金をやり取りしながら住宅を買えるのは定期預金感覚そのものだ。カナダ人には買えなくても外国のお金持ちは「喜んで!」と気前よく買ってくれる。かつて英国のロンドン中心部から英国人が消えた、という話があったがカナダもそれを踏襲するのか?

9「ミサイルは食えぬ、腹を空かせた北朝鮮国民」
戦争はしない方に賭ける。これは希望的観測でもある。だが、金正恩委員長はゲーム感覚を楽しんでいる。一方、国の貧困は留まるところを知らず、国家として収拾がつかなくなり、崩壊の一途となる。いずれ韓国と一体化し、中国は経済援助の見返りに冊封関係を迫り、アメリカは韓国から撤退する。東アジアの地図が書き換わる時だ。

10「日本生まれのハイボール」
カナダ人にハイボールといっても日本人が期待するハイボールは出てこない。だが、商魂たくましい日本人はウィスキーの炭酸割りを世界のドリンクとして広め、ラーメン屋ではウィスキーのハイボールが当たり前のように提供される(これは個人的願望かもしれない)。

概括して2017年はトランプ大統領の種まきの年だった。18年はその芽が出る年だ。どんな風に育つかは誰もわからない。だが、毒花もありそうで危険な香りがしそうな一年となりそうだ。