【新年のご挨拶】 川村泰久・特命全権大使・在カナダ日本国大使館、ジャスティン・トルドー・カナダ首相

【新年のご挨拶】 川村泰久・特命全権大使・在カナダ日本国大使館、ジャスティン・トルドー・カナダ首相

川村泰久・特命全権大使・在カナダ日本国大使館

 明けましておめでとうございます。
 
 昨年11月19日、駐カナダ大使としてオタワに着任しました川村泰久です。
 カナダは妻と私にとって思い出の地であり、30年以上前にバンクーバーからトロントまで各州を訪問して旅したことをなつかしく思い出します。その後も出張でカナダの各地を訪れてきましたが、勤務するのは今回が初めてであり、とても光栄に思っています。

 年を重ねるごとに日加関係は益々密接になっております。たとえば、日加修好90周年の昨年は安倍総理が4月にカナダを訪問し、トルドー首相との間で「自由で開かれたインド太平洋」ビジョンの下で戦略的パートナーシップを強化していくことで一致しました。その後もトルドー首相がG20大阪サミットに出席し、11月に発足した第二次トルドー政権のシャンパーニュ外相も、初の外遊先としてG20外相会合の機会に名古屋を訪問する等、ハイレベルの対話が続いています。経済分野でもCPTPPが発効してから1年がたち、成果があがってきています。

 私自身、着任直後の昨年12月に、トロントで開催された日加次官級経済協議(JEC)に参加し、CPTPPを始めとする自由貿易体制の強化、「自由で開かれたインド太平洋」のビジョンの下での協力、二国間経済関係の現状と課題等幅広く議論いたしました。トロントでは日本商工会のメンバー企業の方々とお会いするとともに、日系文化会館を訪れ、トロントのコミュニティの多くの方々と連携して様々な取り組みがエネルギッシュに行われていることを知り大変貴重な機会となりました。

 本年は、これまでの良好な日加関係を、外交·経済·安保等各分野でさらに発展させていきたいと考えています。
 本年はまた、東京オリンピック·パラリンピック競技大会が開催されます。多様性と調和、未来への継承をビジョンに掲げる本大会は、イノベーションと伝統が織りなす日本ならではの側面を世界に発信する機会であります。多くのカナダの方々が訪日することが予想されます。スポーツや人物交流を通して、日加両国民がさらに友情を深めてもらえるものと期待しております。

 今後トロントを頻繁に訪問させて頂く予定ですが、その際には皆様にお目にかかり貴重なお話をうかがえるのを楽しみにしております。
 新しい年の皆様のご健勝とご多幸を心からお祈り申し上げます。

 令和2年元旦

ジャスティン・トルドー・カナダ首相 Statement from the Prime Minister of Canada