元カナダ総督 ジュリー・ペイエット氏宇宙飛行士としてのキャリアとヒストリー|見えざる世界に今年大注目!宇宙特集

元カナダ総督 ジュリー・ペイエット氏宇宙飛行士としてのキャリアとヒストリー|見えざる世界に今年大注目!宇宙特集

 先月辞任したカナダ総督のジュリー・ペイエット氏はケベック州モントリオール出身の元宇宙飛行士だ。宇宙飛行士でありエンジニア、科学キャスターそして企業役員という顔を持っていた彼女のバイオグラフィーを深掘りする。

どんな人?

 ランニング、スキー、ラケットスポーツ、スクーバダイビングを趣味としており、ピアノも弾く。ソプラノ歌手でもある彼女はモントリオール交響楽団や多くの交響楽団と共演することが多々あった。さらに商業パイロットの免許も持っている。英語とフランス語が流暢で、なおかつスペイン語、イタリア語、ロシア語、ドイツ語を喋ることもできる。なぜこんなにも言語を操ることができるかという問いには「私たちは人間でありコミュニケショーンをとることを好む生き物だ。私たちがお互い気楽にコミュニケーションをとることが出来れば、効果的かつパーソナルな関係になれるだろう」と述べている。

学歴

 幼い頃より宇宙飛行士を夢見ていたジュリー氏は宇宙飛行士に近づくために多くの分野を学んできた。1982年には、イギリス・ウェールズのユナイテッドワールドカレッジのアトランティックカレッジで国際バカロレア資格を取得した。その後、マギル大学で電気工学士号を、トロント大学でコンピューター工学修士号を取得している。

なぜ宇宙飛行士になろうと思ったのか

 小学生の頃、テレビでアポロ計画を見た後に、彼女はいつかスペースバギーを運転することを夢見た。成長していくにつれ、彼女はアポロ計画の宇宙飛行士と彼女の間に共通点が少ないがためにその夢を手に入れることが難しいことを察し始めた。それでも、学歴を積むたびに彼女は宇宙で働くことを夢見た。カナダ宇宙庁CSAが1992年に2回目の宇宙飛行士の募集をかけた時に応募し、見事に5330人中の合格者4名のうちの1人となった。

宇宙飛行士としてのジュリー・ペイエット

 1992年にCSAの一員となったペイエット氏は国際宇宙ステーション(ISS)に搭載されているロボットシステムであるモバイルサービスシステムに取り組んだ。1996年にペイエット氏は2年間NASAで、宇宙飛行士訓練を受けている。

 最初の宇宙飛行はSTS-96のメンバーとして1999年の5月27日から6月6日の間に行われた。2000年から2007年の間ペイエット氏はCSAの宇宙飛行士の主任を務めた。彼女は2009年7月15日から31日の間にSTS-127のメンバーとしてエンディエーバーに乗り、国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」に実験モジュールを取り付けるために訪れた。ペイエット氏はこの時実験モジュールを取り付けたスペースシャトルの機械手を操作していた。

彼女の功績

 ペイエット氏の国、世界への様々な貢献により彼女は多くの勲章・褒賞を懸賞してきた。宇宙飛行士だった頃はNASA宇宙飛行士メダル、特別功労メダルを取得した。フランコフォニーのプレイアデス勲章、ケベック国家勲章、カナダ勲章を受勲している。他にも多くの地位、メダル、外国からの栄誉、名誉軍地位、27の名誉学位を保持している。