日加首脳会談

日加首脳会談

令和5年1月12日、オタワを訪問中の岸田文雄内閣総理大臣は、ジャスティン・トルドー・カナダ首相と日・カナダ首脳会談を行いました。その概要をTORJAの読者の皆様へお伝えいたします。カナダ在住の皆様におかれましては、両国の友好関係が一層強化されていくよう、引き続きお力添えをお願い申し上げます。

共同記者会見
共同記者会見

日加首脳会談

冒頭、トルドー首相から、岸田総理大臣のカナダ訪問を歓迎するとともに、日加関係の一層の強化に向けて協力していきたい旨述べました。これに対し岸田総理大臣から、温かい歓迎に感謝する、2016年の外務大臣としての訪問以来7年ぶりに、また総理大臣として初めてカナダを訪問でき嬉しく思う、日本とカナダは共にG7のメンバーであり、自由、民主主義、人権、法の支配といった普遍的価値を共有するインド太平洋地域の重要な戦略的パートナーとして、地域と国際社会の平和と安定の維持・強化のため連携していきたい旨述べました。

岸田総理大臣から、先月策定した新たな国家安全保障戦略等に基づき、反撃能力の保有を含む防衛力の抜本的強化及び防衛予算の増額を決定した旨述べたのに対し、トルドー首相から、全面的な支持を得ました。

また、岸田総理大臣から、昨年11月にカナダが「インド太平洋戦略」を発表したことを歓迎した上で、同戦略は昨年10月に日加両国で発表した「自由で開かれたインド太平洋に資する日加アクションプラン」と軌を一にするものであり、太平洋国家として、インド太平洋地域への関与を強化しているカナダとの連携を一層深化させ、同「アクションプラン」の着実な実施を通じて「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の実現に向け連携していきたい旨述べました。

両首脳は、インド太平洋地域、とりわけ東アジアにおいて、力による一方的な現状変更の試みを許してはならないという観点も踏まえつつ、地域情勢について、次のとおり意見交換を行いました。

日・カナダ首脳会談
日・カナダ首脳会談

1. 両首脳は、ロシアによるウクライナ侵略について、G7の結束を維持し、厳しい対露制裁と強力なウクライナ支援を継続していくことで一致しました。また、両首脳は、ロシアによる核の脅しを深刻に懸念しており、断じて受け入れられず、ましてやその使用は決してあってはならないことを確認しました。

2. 両首脳は、北朝鮮による前例のない頻度と態様での弾道ミサイル発射は断じて容認できないことで一致した上で、国連安保理決議に従った北朝鮮の完全な非核化に向け、引き続き緊密に連携していくことを確認しました。また、「瀬取り」対応や、拉致問題を含む北朝鮮への対応において引き続き連携していくことを確認しました。

3. 両首脳は、東シナ海や南シナ海における力による一方的な現状変更の試みに強く反対し、中国をめぐる諸課題への対応に当たり、引き続き日加で緊密に連携していくことで一致しました。
両首脳は、CPTPPについても率直な議論を行い、同協定のハイスタンダードを維持する重要性を確認するとともに、引き続き緊密に連携していくことで一致しました。

日・カナダ首脳会談
日・カナダ首脳会談

また、両首脳は、エネルギーや食料を含む経済分野で協力関係を強化すること、また、経済的威圧への対応を含む経済安全保障分野や開発金融分野においても連携していくことで一致しました。

また、岸田総理大臣から、本年のG7議長国として、国際社会が直面する諸課題に対する取組を主導していく決意を示すとともに、G7日本議長年に向けた考え方をトルドー首相に説明しました。トルドー首相からは、G7広島サミットの成功に向け、全面的に支援する旨の発言があり、両首脳は、引き続き緊密に連携していくことで一致しました。

日本国政府(写真提供・内閣広報室)

より詳しい情報は、
首相官邸ホームページhttp://www.kantei.go.jp/)、
外務省ホームページhttp://www.mofa.go.jp/mofaj/)をご覧ください。
また、日本政府の政策や日本の魅力について、
英文の日本政府公式ホームページ「JapanGov」(http://www.japan.go.jp)や、
英文オンライン・マガジン「HIGHLIGHTING Japan
(和文も掲載。https://www.gov-online.go.jp/eng/publicity/book/hlj/index.html)もご参照ください。この記事に関するご意見・ご感想は下記までお寄せください。内閣府大臣官房政府広報室Public Relations Office, Cabinet Office, Government of Japan
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