2021年カナダ注目のトピックはこれだ!

2021年カナダ注目のトピックはこれだ!

11.
「ヨガ」や「瞑想」が人気に?

 コロナの感染拡大により「エクササイズ」の形も変化しつつある。「ステイホーム」しながら受けられるオンラインのクラスの中でも、ヨガやバレエなどが特に人気だという。また、「身体」だけではなく「精神」も同時にケアするべく「瞑想」や「呼吸」に重点をおいたヨガやピラティスをこれを機に新たに始める人も少なくないのだとか。

 これらの傾向は「アフター・コロナ」のエクササイズ市場の予想にも大きな影響をもたらしていて、「おうち時間」で新たに始めたエクササイズを「ジム」や「スタジオ」で継続する傾向になるのではないかというのが専門家の予想。2021年、新たに「運動」を始める際には「カラダ」のみならず「ココロ」に注目することも考えたい。

12.
5Gの波がカナダへ!

 2021年は5Gがカナダにおいて拡大すると大いに期待されている年でもある。カナダ国内では4つの新しいキャリアが5Gを提供することとなり、利用可能の地域が拡大することは確実だ。5Gは現在主流の4Gのおよそ20倍の速度だそう。この新たな通信環境により、ビジネスにおいても企業と顧客の関係に変革がもたらされると専門家は予想している。

 さらに、あらゆる通信の速度が加速し、国際社会におけるカナダのビジネス界の競争力も上がるのではないかと同時に期待されている。2020年9月にはロジャーズが5Gの環境を50以上の都市で提供を開始し、2020年の年末までには60都市に範囲を拡大することも発表している。

13.
消費の額が低迷

 ボストン・コンサルティング・グループの記事によると、二度目のロックダウンの影響で消費者はより「慎重」になりつつあるという分析結果が出ている。10月23日時点では、カナダの消費者信頼感指数(Consumer Confidence Index)の回復はかつて考えられていたより遅いペースになるのではないかと予想されている。経済的な不安感は払拭されていない、とも言える。

 CERBをはじめとする経済救済策はあったものの、コロナ以前の収入までに届くことはなく、消費への意欲も以前の水準に戻っていないと考えられている。
 コロナ禍による経済的打撃を比較的受けていない高収入世帯も消費に対してより慎重になっているというデータもあり、2021年はこの傾向が続くのではにかと予想されている。

14.
カナダの映画館が危機にさらされる?

 ワーナー・ブラザーズが、アメリカにおいて、2021年に製作する映画を全作品配信することを発表した。劇場における公開日と同日に配信が開始され、一ヶ月間オンラインで視聴可能になるのだとか。

 現時点ではカナダにおけるワーナー・ブラザーズ作品の配信は決まっていないものの、Netflixなどの有料配信サイトにより多くの観客を失いつつある映画館にとって、こうした動きはさらなる打撃になるのではないかと危ぶまれている。

 カナダを代表する映画館Cineplexは、コロナ禍にあった第二四半期において既におよそ9900万カナダドルの損失を被っているのだとか。これから一年、さらに動画配信市場が成長することが予想される中、カナダ国内における映画館各社がどのように対抗していくのかが注目される。

15.
デリバリーを活用した「冒険」へ!

 コロナの感染拡大の以前から利用していた人はもちろん、拡大後から利用し始めた人も多い、デリバリーのアプリ。こうしたアプリの拡大により、より多くの人が今まで試したことない国や種類の料理に「チャレンジ」しているという調査結果が出た。人気デリバリーアプリの一つ、DoorDashの調査によると、これから「新たな食文化や食事を試してみたい」と考えている人は70%にものぼるという。

 また、「文化」のみならず「健康」の面においても食事に対する考え方が変わってきている人も少なくない。具体的には、「より健康的な食事にしたい」という考えを示した人は66%に上り、38%の人はより「植物性」の食事を食生活に含めたいと考えているというそう。旅行できない今だからこそ、「食」での「旅行」や「冒険」をする傾向はこれからも強まると考えられている。

16.
電気自動車普及へ、膨らむ期待

 カナダにおいて電気自動車が普及することが2021年に期待されている。中でも、「ボルボ」や「フォード」をはじめとする複数の自動車メーカーはアメリカやカナダにおいて電気自動車の製造・販売をこれから拡大する計画だという。また、バッテリーの持続性や充電のしやすさも日々改善されているため、より広い実用化に向けた進化を遂げていると言えるだろう。

 さらに、電気自動車が期待されている一つの理由として挙げられるのが、ガソリンで動く車種よりも「静か」であることらしい。2021年を機に、より「電気自動車」の選択肢が広まり、環境に優しい乗用車や乗り物が広まることが期待されている。

17.
「レジリエンス」が重視される世の中へ

 カナダにおける2021年に最も期待されている企業トップ100が発表され、The Globe and Mailの記事によれば、それらの多くは「レジリエンス」つまり「耐性」において評価されているということが明らかになった。不安定な状況が続くコロナ禍だからこそ、「レジリエンス」に長ける企業が注目されていると思われている。

 具体的には、従業員の健康や安全を重視する企業や、リモートワークを率先して導入した企業など「柔軟性」がある企業が多く選ばれ、中にはロジャーズやロレアル・カナダ、ABBなどが含まれている。これから先、2021年も環境に対する「サステナビリティ」のみならず、従業員の心のケアも含んだ「持続可能性」が重視されると考えられ、企業の評価軸も徐々に変わっていくことが予想される。

18.
TTC路線拡大となるか?

 長年噂されている「TTCの路線拡大」が2021年にようやく現実となるのではないか、と期待されている。具体的には、「Eglinton Crosstown LRT Project」と呼ばれるLRT(次世代型路面電車システム)の開通が2021年になるのではないか、という予想も。このLRTにはエグリントン・アベニューの19キロにも及ぶ25駅が含まれるのだとか。当初の計画通りに進めば、2021年にも開通するという。

 また、住宅の価格が高騰していたトロント都心部に比べ、比較的安価である、エグリントンとその周辺地域。この界隈で住宅を探している人にとっては嬉しいニュースとなるに違いない。この地域が2021年にどのように発展していくのか、注目だ。

19.
2021年後半はカナダ経済に期待?

 消費額などが減少しつつある中、2021年の後半は「経済的にも回復するのではないか」と期待を寄せている専門家もいる。CIBCの経済学者によれば、カナダに拠点をおく企業はコロナ禍に柔軟に対応し、2021年の後半はその成果によりカナダ経済が回復するのではという考えだそうだ。ただ、2021年の前半までは「厳しくなる」という考えが一般的だということも事実。

 中でもカナダ銀行(Bank of Canada)は、新年には新型コロナに対する「ワクチン」という希望がある一方で、経済に関してはあまり楽観視してはいけないという見解も示している。特に、既に大打撃を受けている中小企業はさらなる打撃を受けかねないという考えも示しつつある。カナダのみならず多くの国や経済にとって未曾有の年となった2020年だが、2021年にカナダ国内の経済がどのように推移していくのは注目だ。

20.
確定申告がより手軽に!?

 毎年の確定申告(タックス・リターン)を「面倒」と思う人も多いのではないか。しかし、2021年はこの確定申告がより「楽」になるという。具体的には、「確定申告」を無料で代わりにやってくれるプログラムがあるそうだ。Canadian Revenue Agency(CRA)によると、特定の条件を満たす人は「Community Volunteer Income Tax Program(CVITP)」と呼ばれるボランティアのプログラムを通して、税に関する処理を全てやってもらえるという。

 情報によれば、予約無しで立ち寄るだけだったり、書類を預けて後日受け取るなど、いくつかの方法があるのだとか。もちろん、オンラインや電話を介してアドバイスを受けることも可能。2021年を境に「確定申告」が「面倒」なことにならないことが期待される。

Pages: 1 2

Pages: 1 2