火山の国、日本|東北の小さな酒蔵の復興にかける熱い想い【第121回】

 東日本大震災は日本に起こった近年の自然災害ではとても大きなものでした。沿岸部では10メートルを超える津波が押し寄せ、内陸部でも地盤の弱い場所では大きな崩落も起きました。首都圏では液化現象も起きて、広範囲に大きな被害を受けました。

しかし自然災害は地震だけではありません。

 台風はもちろんですが、今年の7月24日の夜、鹿児島県の桜島が噴火しました。その噴火が「爆発的な噴火が発生し、噴火警報レベルが初めて最も高いレベル5に引き上げられた」と報道されました。私たちのように岩手県に住んでいるとこのような噴火による災害はあまり起こらずに、いつも他人事のように思っていました。本当に申し訳ないと思っています。

 今回は、かなり大きな噴火だったようで、ニュースでも連日取り上げられましたし、島内の一部の住民の皆さんは避難生活を余儀なくされているとのこと。日本は考えてみたら、富士山をはじめ、噴火する可能性の高い火山の国だとその後知りました。世界の活火山のなんと7%が日本にある、という事実を知った時に、あまりにも火山被害に対して無知だった自分を恥じました。しかも、世界で発生している地震の分布図と世界の主な火山の分布図を比べてみると、よく似ている状況も初めて知りました。

私たちが経験してきた東日本大震災も熊本の地震も阪神大震災も、この火山と切っても切れない関係がることを感じました。

 しかし、いつも火山の噴火といえば、桜島をはじめ、南の方で起こる事、というイメージが私にはあり、どうしても自分ごとに考えられませんでした。昔、何かの本で、富士山が噴火したら、日本全土が灰に埋まり、日本は全滅する、みたいな事を書いていたような気がして、それを思い出し、青くなりました。本当にそうなるかどうかはわかりませんが、火山噴火に対する日本人全般の他人事のような雰囲気を考え直さないといけないのかな、と思っています。

 地震や津波もそうですが、それがあまり起こらない地域の人たちは警戒感も少ないですし、どうしても自分ごとに考えられません。これは仕方ない事なのですが、実際に起こってしまったら、そこから対策などをしている時間はありません。

 日本は世界有数の火山の国なのだから、自然災害が起こる確率も世界の中で高い方なのだと意識して、様々な自然災害に対して万全の備えをしておくことが大切です。今一度、意識を改め、様々な自然災害が「起こる」ことを前提に、備えをしっかりとしていきたいと思います。

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