最新情報 – Express Entry・移民申請における料金改定・TR to PRの傾向|カナダで永住権! トロント発信の移民・結婚・就労ビザ情報

最新情報 – Express Entry・移民申請における料金改定・TR to PRの傾向|カナダで永住権! トロント発信の移民・結婚・就労ビザ情報
 今月号は2022年4月23日時点における最新情報についてお話します。

Express Entry

 2022年7月初旬より、Federal Skilled Worker(FSW)、Canadian Experience Class(CEC)の選考を再開すると移民局の大臣が4月22日に発表しました。具体的な再開時期を明白に示したのは、COVID-19により世界がパンデミックに陥って以来、初めてのことです。

 FSWの選考は2020年12月以来、CECの選考は2021年9月よりそれぞれ停止していました。この原因はパンデミック直後にCEC選考において多数のInvitation to Applyを発行したこと、また2021年に新しく発足したTR to PRにおいても多数の申請を受け入れたことから、結果的にケース審査の遅延(Backlog)に繋がったことが原因とされています。現在の平均審査期間は7ヶ月から20ヶ月以上とされています。

 2022年初旬より徐々にBacklogが解消されていることや、カナダの経済復旧を促すためには高いスキルを要する移民を更に受け入れる必要があるため、FSWやCEC枠にて選考を再開するとのことです。今後のExpress Entry審査期間は殆どのケースにおいて、通常の6ヶ月間であると発表されていますが、恐らく複雑なケースについては今後も6ヶ月以上であるという認識でいることが無難かもしれません。

 そして同日、大臣は現状を考慮し、次の新しいルールを設けると発表しました。

● PR申請者は、審査日から審査完了日までカナダに滞在し続けていることが不要となる(但し具体的にどのカテゴリーにおけるPR申請者のことを指しているかは現時点で不明)。
● 2022年1月から12月までの間に失効するPGWPを保持している場合、最大で18ヶ月間のOpen Work Permitの申請が本年夏より可能となる。この申請に関しては現在IRCCは「簡易プロセス」を発足するための準備中であるとし、恐らく数週間後には詳細を発表するとのこと。現在、9万5千人のPGWPが2022年中に失効するとされている。
● 現在PR申請が引き続き審査中であり、Bridging Open Work Permitを保持している者、或いはこれより申請する者は2024年12月末までの期間分延長申請することが可能(通常は12ヶ月分のみ申請可能)。
● 家族が離れ離れになってしまうことを防ぐため、PR申請に含まれる直近の家族でカナダ国外に滞在中の者もOpen Work Permit申請が可能となる。

移民申請における料金改定

 2022年4月30日より、移民申請の料金が改定となります。移民局は2020年に(18年振りに)申請料金を改定して以来、「インフラに伴い、2年毎に料金を見直すし、必要であれば改定する」と発表していました。

 TORJAの読者で移民申請をご考慮されている方は、恐らく家族移民(配偶者)・個人移民の方が多数かと思いますので、下記ご参照ください。

● Right of Permanent Residence Fee: $500 → $515
● Express Entry, Principal Applicant: $825→$850
● Sponsorship, Sponsorship Fee: $75→$75
● Sponsorship, Sponsored Principal Applicant: $475→$490

 上記以外の料金改定につきましては、IRCCのWebsiteにて必ず確認をすることを強くお勧め致します。またもし4月30日以降に移民申請をする方で、既に改定前の金額で申請料を支払ってしまった方は、差額をIRCCのウェブサイトより支払い、その領収書を添付することで申請が可能となります。申請金額が誤っていると、ケースが差し戻しとなりますのでくれぐれもご注意下さい。

TR to PRの傾向

 2021年5月に発足したTR to PRプログラムですが、2022年2月に発表されたImmigration Levels Planによると、2022年は4万人、2023年には3万2千人を受け入れると発表しています。今回Express EntryにおいてFSWならびにCECの選考が再開されると発表されたということは、2020年から2021年に受領したケースのBacklogが解消されてきているということを示します。従って恐らくとても近い未来に2022年度のTR to PR発足に関するニュースも耳に入るのではないかと推測します。

 弊社のお客様もExpress Entryをバックアッププランとし、TR to PRで移民申請を試みるとされている方は既に多数いらっしゃいます。このプログラムはパンデミックの間のみに限定されたプログラムであり、受け入れ人数が限られているため、いかに早い段階から申請準備を進めておくか、ということが鍵となります。

 チャンスを逃さないためにも、経験豊富な移民弁護士や政府公認移民コンサルタントに「どのように進めていくことがベストか」ということについて、オープンな気持ちでご相談されることを強くお勧めします。