最新情報:ウクライナ人の受け入れとExpress Entry|カナダで永住権! トロント発信の移民・結婚・就労ビザ情報

最新情報:ウクライナ人の受け入れとExpress Entry|カナダで永住権! トロント発信の移民・結婚・就労ビザ情報
  今月号は2022年3月中旬時点における最新情報についてお話します。

ウクライナ人の受け入れ

 移民局が発表した、各カテゴリーにおける受け入れ人数は以下となります(重要カテゴリーのみ選択)。

 2022年2月24日、ロシアがウクライナへ軍事侵攻を開始しました。この記事を書いている3月20日時点においてまだ収束しておらず、残念ながらロシア軍の攻撃により多くの民間人が犠牲となっています。現在既に330万人以上が隣国に避難しており、今後も増加する予定とニュースにて報道されています。

 世界中の国々がウクライナに手を差し伸べる中、カナダは志願兵550人がキエフに到着して戦闘していると言われています。また3月3日にトルドー首相は「ウクライナよりカナダに移民した人々は今までカナダ国の繁栄に貢献してくれた。今こそカナダがロシアの侵攻により影響を被ったウクライナ人の人々を助けるべき時である。」と延べ、具体的にウクライナよりカナダに避難したい人々とその家族のためにCanada-Ukraine Authorization for Emergency Travel(“CUAET”)を発足すると発表し、17日に下記詳細が発表されました。

 カナダ国外、カナダ国内にいるウクライナ人、ならびにその配偶者(結婚・Common-law)と子供は下記ビザの申請が可能になりました(注意:CUAETプログラムは難民カテゴリーではなく、あくまでも一時的なPathway Programとの位置付けです)。

● ビジタービザの申請が許可される
・ 申請料(Biometrics含む)は無料
・ 最優先にて発行される
・ カナダ出入国が幾度でも可能
・ ビジタービザの期間は10年間、或いはパスポートの失効日まで
● ビジタービザ申請と同時に、カナダ国境にてOpen Work Permitの申請が許可される
・ 申請料は無料
・ Open Work Permitの期間は3年間、或いはパスポートの失効日まで
● ビジタービザ申請と同時に、18歳以下でカナダにて就学したい者は国境にてStudy Permitの申請が許可される
・ 申請料は無料
・ Study Permitの期間は3年間、或いはパスポートの失効日まで

 また他にもカナダはウクライナ人に対して下記救済プログラムを提案しています。

現在、IRCCはウクライナ人のための特別なSponsorshipプログラム(家族移民)を発足するための準備を行っており、近い未来に詳細を発表予定である
Job Bankウェブサイトにおいて、ウクライナ人専用ページを設け、カナダの雇用主にウクライナ人を率先して雇用するよう、促している
カナダ政府はウクライナ・カナダコミュニティーやビジネス、州の政府等と相談し、具体的にどのようにして(ウクライナ人がカナダに到着した際に)雇用や住居について助けるか、ということについて議論しており、近い未来に発表予定である

Express Entry

 現在、Express EntryにおけるInvitation to Apply発行は主にPNPプログラム対象者のみであり、一時的にCECとFSWの選考は停止されています。これは以前にも説明しました通り、COVID-19の影響でパンデミックに陥ってから、審査官の不足によりCEC、FSW、TR to PRのBacklog(審査が滞っているケース)が多数発生したことが主な原因です。

 Express Entryの審査期間は通常6ヶ月間と定められているにも関わらず、実際は12ヶ月から18ヶ月程であると言われています。このBacklogを解消するためには、IRCCが新しい審査官を雇用し、新規受け入れよりも既存のケースの審査を優先する必要があります。

 先日、IRCCは2022年1月よりBacklogが少しずつ解消していることを発表しましたが、それと同時にCECとFSW対象者の選考は3月31日までは一時的に停止すると明白に述べています。CECとFSWの選考が再開されるのは、(その他のプログラムの受け入れ状況に影響される可能性もあるものの)、恐らく2022年後半となる旨も示唆しています。

 いずれにしてもいつ選考が行われるか誰にも分からない状況ですので、専門家に相談し、早めにTR to PRの申請準備をしたり、Express EntryのProfile登録を考慮されることを強くお勧め致します。

 お詫びと訂正:先月の記事にて、「カナダの人口(おおよそ38億人)のうち、5億人は今世紀において定年などでリタイアする年齢であると統計が出ているため」と述べましたが、内容に誤りがございました。正確には「カナダの人口(おおよそ3,800万人)のうち、5万人は今世紀において定年などでリタイアする年齢であると統計が出ているため」です。混乱を招きましたこと、深くお詫び申し上げます。