カナダCOVID-19 ニュースハイライト

カナダCOVID-19 ニュースハイライト

ヨーク地域はロックダウン制限解除で経済再開。トロントとピール地域は3月8日まで規制を延長。マーチブレイクは4月12日の週へ

 オンタリオ州政府は、在宅命令等の規制緩和を発表し2月22日からジムやレストランでの店内飲食、小売り店の営業が制限付きで再開された。一方、トロントとピール地域そしてノースベイ・ペリーサウンドでは、引き続き規制が延長されている。また、教育担当大臣は3月のマーチブレイクの延期を発表。4月12日から16日が予定されている。

エアカナダ、4月末まで日本路線を運休

 政府による入国規制措置などにより、エアカナダはバンクーバー・成田便の日本路線の運休を発表した。現在、日本とカナダを結ぶ路線はJALとANAのバンクーバー路線となっている。

入国者に対する規制を強化。隔離ホテルと詳細を発表

 カナダ政府は、2月22日から海外からの入国者に対して規制を強化し、渡航72時間前までに行われたPCR検査陰性証明の他に空港で再度PCRテストの実施を行う。さらに、到着後最大3日間は政府指定のホテルでの隔離を義務化、指定されたホテルの一覧と規制の詳細が発表された。またPCR検査の結果が陰性の人は、ホテルから自宅に戻りさらに14日間の自主隔離を行わなければならない。また、検査結果が陽性だった人は指定された政府施設に移ることになる。

<ポイント>

  • 出発の72時間前までに行われた検査の陰性証明を提出
  • カナダに出発前に政府指定のホテルを3泊予約
  • カナダ到着時に検査を受ける
  • 到着時に行われた検査の結果を待つ間、予約した政府指定のホテルで隔離
  • ホテル代や滞在時の食事等の費用などすべて自己負担
  • ArriveCANで宿泊代等の費用を前払いしたことを証明するものを提示する必要がある
  • ホテルでの隔離後、自宅での自主隔離中に再度検査を受ける必要がある

<ホテル滞在時の一部ポイント>

  • ArriveCANで毎日体調を報告
  • 部屋から出るのは原則禁止
  • 食事の受け取り、スタッフとの会話、退室時はマスク着用
  • 来客禁止
  • プールやジム、ロビー、レストランなど利用禁止
  • ルームクリーニングサービスは無し
  • 定められた時間と場所で屋外に出ることが可能
  • ペット可のホテル有り
  • 他人との接触はダメだが、電話やテレビ電話はOK
  • PCR検査結果が陰性だった場合、3日経過していなくてもチェックアウトでき隔離プランを提出、自主隔離に移行
  • 陽性の場合、政府指定の施設などで隔離

エアカナダ・ウエストジェット・サンウィング・エアトランザット、4月30日までカリブ海とメキシコへの運行を停止

 カナダ政府の要請により主要航空会社はカリブ海とメキシコへのすべてのフライトを1月31日から4月30日まで停止することで申し合わせた。トルドー首相は、通常よりも感染力が強い新型コロナウイルスの変異種が世界中に広がっているため、海外旅行をさらに制限することが重要だと述べた。たとえばエアカナダは、カヨココ、カンクン、リベリア、モンテゴベイ、プンタカナ、バラデロ、プエルトバジャルタ、アンティグア、アルバ、バルバドス、キングストン、メキシコシティ、ナッソー、プロビデンシアレス、サンホセの15都市へのフライトを停止している。

日本からの入国規制は4月21日まで延長。米国との陸路での不要不急の往来制限3月21日まで延長

 コロナ感染拡大対策の措置として続いている入国規制に関して、日本を含む米国以外の国からの制限措置が4月21日まで延長になった。また、米国との陸路での往来制限に関しては3月21日まで延長を発表。米国からの陸路帰国者に対しては陰性証明を義務付けることを新たに加えた。違反者には最大3000ドルの罰金が科せられる可能性があるが、トラック運転手などのエッセンシャルビジネス従事者は対象外とのこと。米国にセカンドハウスを持つカナダ人は数十万人程度いるとされる。

行動規制の緩和により1日当たりの感染者数が2万人に拡大する可能性

 保健当局トップのテレサ・タム公衆衛生局長は全州で感染者が確認されている変異株の拡大に懸念を示しており、行動規制の緩和と変異株の感染拡大によって第3波が起こる可能性について警告した。カナダ国内では死者が2万人を超えており、感染者数は85万件以上に達している。

ワクチンの摂取計画が発表

 医療従事者や高齢者施設住居人やスタッフなどワクチンの摂取が進んでいるが、このたび次のステージの摂取計画が発表された。80歳上の高齢者はすでに摂取が始まっているが、4月15日から75歳以上、5月1日から70歳以上、6月1日から65歳以上、そして7月第1週目には60歳以上の人が摂取の対象となる。ワクチンの摂取スピードの遅さを指摘されているカナダ政府だが、あらたに米ノババックスのワクチンをカナダ国内で生産する契約を発表している。

カナダ雇用者、1月は予想以上の落ち込みとなるものの、中銀総裁はワクチン摂取進行により国内経済の回復する見通しを示す

 1月に発表された雇用統計では、オンタリオ州とケベック州のロックダウン措置が影響し、昨年4月以来の大幅なマイナスとなった。ただ、カナダ中央銀行のマックレム総裁は、新型コロナのワクチンの摂取が進み、多くの人にウィルスの免疫ができれば、経済の正常化と回復が進展するだろうと述べたが、一方でコロナ禍の中で物事のオートメーションが進んだことによる雇用への影響に懸念を示した。