2021年2月の注目COVID-19 ニュース

2021年2月の注目COVID-19 ニュース

オンタリオ州政府、緊急事態宣言ならびに在宅命令措置を2月9日まで延長

 1月12日にパンデミック以来2回目となる緊急事態宣言、14日から在宅命令が発令されているが、規制措置が2月9日まで延長されている。

 これに伴い、引き続き屋内での友人らとの集まりは禁止され、屋外での必要最低限の集まりは5人までとなるほか、カーブサイドピックアップを提供する必須ではない小売店は、営業時間が短縮され午前7時から午後8時までとなる。

 食料品店や薬局、ガソリンスタンド、コンビニエンスストア、そしてテイクアウトを提供するレストランなどは該当しない。

 歯科医院、理学療法、カイロプラクターなどのヘルスケアサービスは引き続き営業が認められる。

米国との国境封鎖を2月21日まで再延長

 ジャスティン・トルドー首相は記者会見で、カナダと米国の国境封鎖の期限を2月21日まで延長すると発表した。国境は昨年3月18日以降閉鎖が続いている。制限下では、観光や国境を超えた訪問は認められていないが、医療従事者や物流等における往来は許可されている。

 政府は米国での新型コロナの感染拡大、オンタリオ州などでの感染拡大が続く限り、国境封鎖の期限がさらに延長される可能性もあるという。

オンタリオ州、1万ドルから最大2万ドルのロックダウンに伴う中小企業向け支援金の申請を開始

 オンタリオ州政府は、ロックダウンに伴う新しい中小企業事業者向け支援金制度「Ontario Small Business Support Grant」の申請を開始した。対象となるスモールビジネスの申請資格は、次のようなものが含まれる。

  • 12月26日の午前12:01に州全体でロックダウンの措置が課されたため、事業・サービスを閉鎖または大幅に制限する必要があった。
  • 従業員は100人未満。
  • 2019年4月の収益と比較して2020年4月の収益は最低20%の減少となった。

カナダ政府による企業向けコロナ支援対策「緊急賃金支援金制度(CEWS)」の補助率が最大75%に引き上げ

 企業向けの賃金補助制度CEWSが、Period.11の2020年12月20日からPeriod.13の2021年3月13日までの期間において、補助金率が直近の65%から最大75%まで引き上げられることになった。

12月は6万3000人が雇用を失う

 カナダの雇用統計によると2020年12月は6万3000人が雇用を失った。パートタイムの雇用は9万9000人減少し、これは15~24歳の若者で5万8000人の失業そして55歳以上の層で2万7000人の雇用が失われている。

トロント・ピアソン国際空港、渡航者に無料PCR検査を実施

 オンタリオ州はトロント・ピアソン国際空港で国際線で到着する渡航者に向けて無料のPCR検査を自主的に受けることができるパイロットプログラムを開始することを発表した。

 テスト結果は48時間以内にオンタリオ州のラボに送られ、公衆衛生当局はテスト結果をフォローアップする。現在ロックダウン中のオンタリオ州にあるトロント・ピアソン国際空港はコロナ禍でも毎週6万人以上の国際線による渡航者が入国している。検査結果が陰性でも14日間の自主隔離が義務づけられる。

 カナダではコロナ感染拡大の対策の一環として、海外からの渡航者全員に対して72時間以内のコロナ検査と陰性証明の義務化が1月7日から始まっている。

オンタリオ州、ホットスポットで新しい隔離センターを開設

 州政府は、オシャワとブランプトンに新しい隔離施設を開設し、トロントなど現在ある施設も拡張することを計画している。

 これにより、州全体で最大1525の新しい病床が確保され、安全な隔離ベッドが作成される。新たに発表されたベッドのうち、トロントとヨーク地域にそれぞれ280床、ピール地域に840床、ダーラム地域に125床が配置される予定だ。

20万以上ものスモールビジネスが倒産の危機

 Canadian Federation of Independent Business (CFIB)によると、パンデミックの影響によって今後数ヶ月の状況によっては、最大22万2000社ものスモールビジネスが倒産の可能性があり、300万人もの雇用が危ぶまれているとのことだ。ホスピタリティービジネスのほか、芸術やレクリエーション業界のビジネスも危機に瀕しており、およそ3分の1の企業が事業を検討中だという。

コロナ変異種、すでにカナダで広がっている可能性

 カナダの保険当局は通常のコロナより感染率の高い変異種がすでにカナダの地域社会で広がっている可能性について警告している。オンタリオ州ではすでに15件以上の症例が確認されており、感染が確認されたロンドンの80代の男性は国外に出国した記録がなかったという。またブリティッシュコロンビア州ではアフリカ型の変異種の感染症例も確認されている。

Dr. Theresa Tamツイッターより
Dr. Theresa Tamツイッターより