新型コロナ・ブリティッシュコロンビア州昨日までのまとめ 3.31

新型コロナ・ブリティッシュコロンビア州昨日までのまとめ 3.31


新型コロナウイルスの感染拡大が広がるブリティッシュコロンビア州。バンクーバーをはじめと各市でも様々な対策が講じられている。先週までにピックアップしたいくつかのニュースをまとめて紹介。

・メトロバンクーバーバス、座席に制限
TransLinkは、メトロバンクーバーを走る全公共バスのキャパシティを半分程までに制限するため来週から座席に規制をかけることを発表した。乗客者が互いに十分な距離を保てるようこれから約半分の座席に空席にするように示されたサインを設置し、一度バスが決められた定員に至るとそれ以上の利用者を乗せるためにはバス停には停車しない。在宅を促すために既に縮減されたバス運行スケジュールの中、今回の制限で一度バスに乗車できなかった人は次のバスを待つ形になるためTransLinkは、バス利用者へ特にラッシュ時時間に十分余裕を持つよう呼びかけている。さらに、現在バス乗車料金は一切集めておらず利用者は乗り降りを後部ドアからし、運転手の近くには座れない。運転手用には防護壁の設置を急いでいる。

・ウィルスのピークはまだまだ
ブリティッシュコロンビア州政府は、まだ感染のピークにはいたっておらず集中治療室にかかる患者は毎日増加にあると述べた。州全体で新しく19箇所の病院がCOVID-19一般治療所として加えられ、さらなる患者の受け入れを準備。州の厚生大臣ディックス氏によると4233のベッドが利用可能化され、そのうちの200個はバンクーバーコンベンションセンターに用意されている。また、州の全保健当局所においてスタッフや患者の駐車料金が一時的に無料になることも発表された。

・ブリティッシュコロンビア州教員は仕事開始
ブリティッシュコロンビア州では今週から多くの教員が仕事に戻り自宅・オンライン学習方法を試行錯誤している。何人かの教員は小グループで学校に戻り他は自宅勤務をすることになる。学校からの親や生徒に向けたさらなるガイダンスは今週中を見積もっており、その間各親は自宅を教室のような環境に準備するよう呼び掛けられた。さらに州は先週金曜、親や子供のケアギバーに向け新しい自宅学習用資料が載せられた“Keep Learning B.C.”というウェブサイトを立ち上げた。また、第一線の重要な労働者の両親を持つ子供には制限された教員の下、州の保健所の指導を受けながら引き続き学校施設を使用可能とすると発表。

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雷神共同オーナー・アフターコロナの「新しい日常」
居酒屋GUU・トロント共同オーナー・仕事がある有難さやお客様の温かさ、料理を作る楽しさや家族やスタッフの大切さを再確認
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・ブリティッシュ・コロンビア州、COVID-19の影響を最も受けやすい人のためのさらなる対策
バンクーバー政府はホームレスの人たちの安全と健康を強化するためにダウンタウンに緊急対応センターを二箇所設置し一人一人の物理的な距離を置けるさらなる空間をつくることを発表した。
また、州政府は高齢者などウィルスの影響を最も受けうる人のサポートのためにボランティアを要請。例えば、高齢者などに食料品や薬などをスーパーからピックアップしたり食事を届けたりなどサポートできることは様々にある。
その結果、州政府によると一般保健ヘルプラインには昨日5070件にも及ぶ電話があったという。

・ブリティッシュコロンビア州はさらなる法的措置を試行
まず自治体の条例官らは、州保健衛生官ヘンリー医師などによって定められた50人以上の集会の禁止、特定のビジネスの一時閉鎖などを含めた公衆衛生規定事項に従わない者に対し2万5千ドルまでの罰金を課す、もしくは逮捕することが出来る。また、マスクや手の消毒薬、クリーニング用品など医療・生活必需品の転売をした者に対しては最高1万ドル、あるいは一年の懲役が課される。在住者がソーシャル・ディスタンスなどの規定事項にしっかり従うこと、生活必需品の買いだめを防ぎ質需品が店舗や病院にきちんと流れることが主に目的とされている。今朝連邦政府もカナダに帰国した者に2週間の自己隔離をガイドラインとしてではなく法的に義務付けるなど、連邦も各州もその規制を強めている。

・ブリティッシュコロンビア州 The COVID-19 Action Plan
連邦政府は今日、新しくCOVID-19によって失業した人や感染した、もしくは感染者の世話で働けない人、子供の世話で無給状態にある共働きの親、今回影響を受けたビジネスなどに向けた計1070億ドルに当たる緊急経済援助Canada Emergency Response Benefit (CERB)を発表した。一方でブリティッシュ・コロンビア州政府も同様に影響を受けた州の住民・ビジネスのために合計50億ドルにのぼる援助プランを公表。28億ドルに当たる個々への収入手当や税金控除、現在必須な医療サービスなどの提供に加え、22億がこれからのビジネス回復に向けて支援がされる。具体的には、例えば雇用保険または連邦政府によるCERBの支援受給可能な当州在住者に一回払い免税の千ドルの給与も予定されている。また、当州は在住者の健康と安全を一番に基本的な住居の立ち退きや家賃の引き上げの中断も指示。家賃の支払いに苦戦しているテナントには、州政府がBC Housingを通して直接大家に3ヶ月間毎月500ドルまでの支払いを提供する形で支援がされる。

・COVID-19対策 効果が見られるのはまだ先
カナダ全国でソーシャル・ディスタンス対策やビジネスの一時閉鎖が促されているが、各地でこのような対策の意味・効果は本当にあるのかといった懸念の声が上がっている。アルバータ州ディーナ保健衛生官長や専門家らは、今は我慢の時であると答えた。主にこれらの対策は感染者の急激な増加カーブを少しでも平らに伸ばすという目的だが、この結果が目に見えてくるにはまだ数週間を見据えている。さらにブリティッシュ・コロンビア州政府も同じく述べた上現在増加にあるのはこれらの対策が機能していないということではなく対策実施以前に伝染してきたものであることも説明。国内事例数の半分以上がコミュニティ内伝染であるといった見解が上がる中、州政府は医療機関が通常に機能するために感染を一気ではなく少しずつに留めたい、それにはやはり個々の責任あるソーシャル・ディスタンスが重要であると強く念を押した。大勢のグループではなく同世帯の中で、他の人とは距離を保ちながら新鮮な空気を吸ったり散歩などエキササイズをしたりなど健康維持の案も一連して勧めている。

・ブリティッシュコロンビア州前代未聞にも3860以上のベッドを確保
ブリティッシュコロンビア州政府は、各地の病院で3860以上のベッドがCOVID-19感染者用に利用可能であることを発表。当州保健大臣ディックス氏と保健衛生官ヘンリー医師によると州が急を要さない随意に行われる手術のキャンセルを指示した後、病院は普段なら103%と手一杯のキャパシティで回っているところを現在約68%までに留まらせているという。さらに患者の退院はケーズバイケースでどのような自宅治療が可能かなど慎重に考慮されていることも説明。ディックス氏は、ウィルスによって医療機関がパンク状態になるのを最大限に避ける準備に徹底している姿勢をみせウィルスと戦う上で重要なステップであることを述べた。

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