最新情報とExpress Entry過去最低点記録後の動向と分析|カナダで永住権! トロント発信の移民・結婚・就労ビザ情報

最新情報とExpress Entry過去最低点記録後の動向と分析|カナダで永住権! トロント発信の移民・結婚・就労ビザ情報

 今月は、2月に行われたExpress Entryの選考において過去最低点(75点、CEC枠)を記録した後の動向とその分析、ならびに2021年3月25日時点での最新情報についてお話します。

Express Entry選考その後

 ご存知の方も多いかと思いますが、2021年2月13日に前代未聞の75点という点数でInvitation to Apply(ITA)がCanadian Experience Class(CEC)の条件を満たしている方に対して、2万7千件発行されました。この選考に関する詳細は既に先月号にて書きましたので割愛しますが、このショッキングなイベントの後のExpress Entryにおける動向が気になっている方も多いのではないかと思います。2月13日以降、既に下記3回選考が行われました。

  • 3月8日: Provincial Nominee Program
     対象者、739点、ITAは671件発行
  • 3月17日: Provincial Nominee Program
     対象者、682点、ITAは183件発行
  • 3月18日: Canadian Experience Class
     対象者、449点、ITAは5,000件発行

 恐らくTORJAを読んでいる方で個人移民申請を考えている方は、CEC枠での申請が大半ではないかと思います。IRCCが3月8日に示したデータによると、Express EntryのPoolに入っており、現在カナダ滞在中の方の77パーセントがCECの条件を満たしているとのことです。

 ここで2月13日以降、なぜProvincial Nominee Program(PNP)とCEC対象者にのみITAが発行されているか、ということについて説明致します。ご存知の通り現在カナダは厳しい入国規制を行っているため、現時点で移民局がカナダ国外からの移民を推奨することは理にかなっておらず、またIRCCが既に公に発表しているExpress Entry Programにおける2021年度の合計移民受け入れ人数(10万8千500件)に達するためには、既にカナダで就労経験のある者、特定の州と結びつきが強いPNP対象者に絞ってITAを発行しています。こうすることで、最終的には2021年の受け入れ合計人数に達することができ、その結果Pandemicの収束後の経済復興に向けて備えているものと見られます。

 実際、3月18日にCEC対象者に発行されたITAの件数は5,000件という「きりの良い」数字でした。これは恐らくIRCCが「2月13日に2万7千件のITAをCEC対象者に発行→受領した者がITAを承認し、90日以内にPR申請→PRが最終的に承認され、晴れてカナダのPR保持者となる」人数を予め推測し、最終的に先述した2021年のターゲットである108,500件に達するよう、ITAの発行数を調整していることを示しています。従って2021年はこのデータ推移に応じて、今後徐々にITAの点数も上がったり下がったりしていくと考えられます。

 Express Entry Profile未登録のため2月13日の選考をミスしてしまい、3月18日の選考においても残念ながらITAを受領されなかった方は、まだ希望を失わずにいて下さい。今後も引き続きITAを受領する確率は十分にあるとの認識です。

Sponsorship国外申請審査オフィス拡張

 3月5日付にて政府が発表した内容によると、Nova ScotiaのSydney事務局にあるSponsorship国外申請審査オフィスが新しくなり、62人の新雇用者を受け入れたとのことです。現在、Nova ScotiaのPublic Healthのルールに則って通常の30%の人員で審査を行っていることから、国外申請は審査に遅延が発生しています。

 Pandemic中であるからこそ、「離れ離れになっている家族をカナダに一刻も早く移民させるべき」との意見があり、審査の遅れを取り戻したいという移民局の意思表示であると言われています。国外申請でSponsorship申請を既に行った方は、これから動きがあるかもしれませんので動向に注目されることをお勧めします。

PR承認件数の増加

 2021年に入ってから、移民申請(家族移民・個人移民)における承認のニュースが次々と入ってきています。特に1月から3月にかけて承認を受領された方の人数が多かったため調べたところ、2021年は24,665件が承認されており、この数字はPandemicに陥る前の毎月の承認件数である2万5千件から3万5千件に限りなく近いということが判明しました。Pandemicが長期化していることで審査期間に遅延は見られるものの、2021年度は目標人数に達するために積極的に今まで滞っていたケースを前に進めていくものと見られます。

 移民申請を考慮している方はあまり考えすぎずに、オープンな気持ちで政府公認コンサルタント・弁護士に相談してみて下さい。もしかすると自分では知らなかった事実を発見でき、将来への道が開けるかもしれません。一点だけアドバイスをするとすれば、Express Entryは本当に小さいミスで最終的に拒否という結果に繋がってしまうこともあるため、「2015年1月1日から開始されたExpress Entry Programを当初から扱っている」実績のある方にご連絡されることをお勧めします。