COVID-19の影響を振り返って|カナダで永住権! トロント発信の移民・結婚・就労ビザ情報

COVID-19の影響を振り返って|カナダで永住権! トロント発信の移民・結婚・就労ビザ情報

 明けましておめでとうございます。今年は昨年と異なり、笑顔の溢れる年になることを切に願っています。さて今月は昨年1年間を振り返ってみて、COVID-19がどのような影響を及ぼしたかということについてお話します。

家族移民申請(配偶者)

 カナダ人、あるいはPR保持者の配偶者をスポンサーとする移民申請は常に沢山の方からご相談をいただいているケース内容ですが、2020年パンデミックに陥ってから特別な内容のご相談をいただくようになりました。その内容としては:

  • パンデミックに入ってからずっとパートナーと暮らしており、二人で将来を考えるようになった
  • もう既にCommon-lawだとは思うが、どのように進めていいか分からない
  • 結婚したいが、Lockdown中でどのように進めていけばいいか分からない
  • 自分たちで申請することを目指していたが、COVID-19の影響で書類も思うように取得できず、どのように準備を進めていけば良いかわからない

 といったものが多く見られました。メールを拝読する度、皆さん「右も左も分からない」状況であることが十分伝わってきました。ご存知の通りトロントはロックダウン中ですから、申請用の証明写真を取得すること一つとっても大変困難な状況です。その上に警察証明書や戸籍謄本など、日本から取得していただく書類や、Marriage Certificateなど(ただでさえ日本と違って対応の遅い)カナダ政府から取得しなければならない書類もあり、頭が痛いと感じている方が大多数でした。

 そのような方々に対して、可能な限りどうすれば書類を効率的に集められるか、また別の書類で代用できるのか、結婚するとしてもオンタリオ州におけるCOVID-19の規則に触れずに式を挙げ、且つ移民局の審査官に「偽装結婚ではないか」と思われないように進めるためにはどうしたらいいのか、ということに気をつけてアドバイスをしていました。

駐在員の方のWork Permit申請

 毎年年始は4月より日本企業よりよりカナダ支社へ赴任される方のWork Permit申請準備で混み合います。その最終時期にパンデミックに陥ったこともあり、中々思うようにケースが前に進まない(審査が滞っている、いつ承認が出るか分からないが出向日は社内で決定が出ている)という状況が多く見られました。中には様々な事情により指定の日付までにどうしてもカナダへWork Permitで入国することが条件とされていたケースがあり、(Travel Restrictionが発令された直後であったため)過去の例が全く無くCOVID-19のPublic Policyなどもまだ確立されていない中、どのようにケースを成功に導くべきか、ということについて毎日同業者と様々な議論を重ね、最終的にはカナダ政府の協力を得て解決しました。

Study Permit申請

 4月以降、カナダの殆どの学校がオンライン授業に切り替える中、Study Permitを新たに取得してカナダに留学する夢を持っていた人たちにとっては「9月までに学校へ行けるのか」という不安な気持ちで一杯であったのではないかと思います。パンデミック後は申請しても中々Biometricsのリクエストが来ない、ケースは前に進んでいるようだが肝心の承認が降りない、などの兆候が見られました。審査の大幅な遅延を考慮し、IRCCがStudy Permitの2-Step審査、指定校へ留学する場合にのみ承認レターでカナダへ渡航することが可能、オンラインで就学した場合でもその分の期間はPost-graduation Work Permit申請時に考慮される、など様々なルールを発表する事態となりました。

Restoration申請

 ビザの失効日を過ぎてしまった、というご相談をいただくことはあまりないのですが、パンデミック後に「Work Permitが失効していることを忘れており、まだ就労は続けているのだが…」という案件や、「一度lay offされたが、また再度雇用され、ビザを延長しようと思った時にまたlay offされたため、Job Offerがないので延長申請ができず、失効してしまった」など、様々な理由でビザが失効してしまった方からご連絡いただくようになりました。

 通常Restoration申請は失効日から90日以内に行わなければならないのですが、幸いPublic Policyが7月に発表されました。2020年1月30日以降にビザが切れた方で、カナダにまだ滞在中であればこの90日間を超えていても、2020年12月31日までにRestoration申請をすることが可能という内容でした。このPublic Policyに助けられた方々も沢山いるのではないかと思います。

 昨年は様々な意味でCOVID-19の影響が見られた一年でした。今年は少しずつパンデミック前の状況に戻ってくれることを願っています。