第5回 「アセットアロケーション(資産配分)」|ファイナンシャルアドバイザーが解説!カナダの保険・投資商品

第5回 「アセットアロケーション(資産配分)」|ファイナンシャルアドバイザーが解説!カナダの保険・投資商品

株式市場は、世界的経済の継続的な改善、予防接種のペースの増加、非常に好調な第一四半期の収益により、第二四半期も上昇を続けました。連邦準備銀行(Federal Reserve Bank)は、2023年後半に金利が増加することを示していたにも関わらず、中央銀行の継続的な緩和姿勢は市場を支えており、第二四半期の最初に債券利回りが急上昇した後の債券市場の世界の利回りはより安定していました。米国のインフレ率は予想より高かったにも関わらず、インフレ期待が低下したために、米国の利回りは低下しました。一方、ヨーロッパでは、ワクチン接種が進み、経済の見通しが改善されつつあるため、ヨーロッパの利回りは少し上がりました。

 ほとんどの債券は固定金利を支払いますが、金利が上昇した場合、投資家は債券によって支払われるより低い固定金利をもはや好まなくなり、その結果、その価格が下落します。逆に、金利が下がるとより魅力的になり、債券の需要と価格が上昇します。

 「ポートフォリオのアセットアロケーション」ということが言われています。これは、複雑に考えれば、より複雑に考えることができますが、銀行などのファイナンシャルアドバイザーがよく使う「アセットアロケーション(資産配分)」の意味は、投資の資産配分ということで、簡単に言ってしまえば、投資資産を債権、現預金(Fixed Income)と株(Equity)と何パーセントづつに配分するかということです。債券をより安全とみなし、株をリスクが高いとみなします。Aggressive の投資家は100%株に投資し、Conservativeの投資家は75%債券、25%株に投資すると仮定し、AggressiveとConservativeの間にModerateの投資家はBalancedとAdvancedの投資家が存在します。どこまでリスクに耐えられるかによって、どのタイプの投資家であるかが決められ、理想のアセットアロケーションのモデルが決まります。

 また、リスクを分散させるために、「アセットミックス」も勧められています。アセットミックスの例としては、株の中でも、一つの株だけに投資せずに、投資する業界や国を分散させたり、債券の中でも政府の発行債と会社の債権と分散させて投資をさせたりすることです。予想利益に対して、どの程度のリスクに耐えられるかは個人差があり、重要なポイントであると思われます。