例年、ケベック州モントリオールで開催される「ファンタジア国際映画祭（The Fantasia International Film Festival）」。北米最大のジャンル映画祭とも言われるこの映画祭、例年は7月に開催されるが、今年は新型コロナウイルスの世界的大流行を受け、8月20日（木）から9月2日（水）にオンライン映画祭として、カナダ全土からアクセス可能なライブ配信によって開催される予定だ。
ライブ配信では、映画製作者による上映前の舞台挨拶や観客参加型のQ&A、ライブイベントなどがリアルタイムで提供される。また、審査員賞や観客賞の選出も予定されているとのことだ。
6月に第1弾として発表されたホラー、ファンタジー、コメディー中心の上映ラインナップ21作品から、日本映画を中心に5作品を紹介。7月に第2弾そして8月上旬に第3弾と、上映作品の発表が予定されているので、詳しくは公式サイトを参照しよう。
『Tezuka’s Barbara』
（邦題『ばるぼら』）
監督： 手塚眞 / 主演： 稲垣吾郎、二階堂ふみ、石橋静河、渋川清彦
ある夜、小説家がホームレスの少女と出会い、彼女を家に連れ帰ったことから、奇妙な出来事に遭遇する。手塚治虫の漫画を、実子の手塚眞監督が手塚治虫生誕90周年記念で映画化したもの。北米プレミア。
『Special Actors』
（邦題：『スペシャルアクターズ』）
監督： 上田慎一郎 / 主演： 大澤数人、河野宏紀、富士たくや、北浦愛、上田耀介
少しのストレスでも気絶する性分のせいで失敗続きの役者が、弟に俳優事務所を紹介される。そこは、顧客からの依頼に応じ俳優を派遣して演技で解決する事務所で、カルト教団相手に演技をすることになる。カナダプレミア。
『The Reckoning』 オープニング作品
監督： ニール・マーシャル / 主演： シャーロット・カーク、ショーン・パートウィー、ジョー・アンダーソン
1665年の英国でのペストの大流行とその後に起こった魔女狩りを描くスリラー。『ヘルボーイ』のニール・マーシャル監督の最新作で、ファンタジア国際映画祭では2005年の『ディセント』以来2度目のオープニングを飾る。
『Labyrinth of Cinema』
（邦題：『海辺の映画館－キネマの玉手箱』）
監督： 大林宣彦 / 主演： 厚木拓郎、細山田隆人、細田善彦、吉田玲、成海璃子
閉館を迎える映画館の最終上映日。3人の青年が稲妻に打たれて映画の世界に入ってしまい、幕末、戊辰戦争、日中戦争、沖縄戦と戦争映画の世界をめぐることになる。今年4月に逝去した大林宣彦監督の遺作。カナダプレミア。
『Undergods』
監督： Chino Moya / 主演： ヨハン・マイヤーズ、ルーリグ・ゲーザ、マイケル・グールド
ヨーロッパを舞台に異世界を旅する不運な男たちの悲劇の災難をユーモラスに描くダーク・ファンタジー。ワールドプレミア。